第二十話 大阪の実家その一
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第二十話 大阪の実家
家の中でだ、佐京は夜空に尋ねた。
「あの、時々ね」
「時々?」
「実家とお話してるかな」
「お父さんお母さんと」
「うん、そうしてるかな」
「してるけど」
夜空はすぐに答えた。
「毎日ね」
「そうなんだ」
「駄目?」
「いいと思うよ」
佐京は微笑んで答えた。
「是非ね」
「毎日連絡することね」
「うん、親子はね」
この間柄はというのだ。
「永遠で何よりも強いのがいいから」
「親子は」
「うん、そうじゃない場合もあるけれど」
「毒親だと」
「離れた方がいいかもだけれど」
それでもというのだ。
「いい親御さん達だと」
「仲よくして」
「そして」
そのうえでというのだ。
「ずっと絆を持っている方がいいよ」
「そうなのね」
「それで夜空さんのお父さんお母さんは」
「うん、凄くね」
笑顔でだ、夜空は佐京に答えた。
「いいお父さんとお母さんよ」
「だったら」
それならというのだ。
「このまま」
「ずっとなのね」
「そう、ずっと」
まさにというのだ。
「絆は持っておかないと」
「駄目なのね」
「そう、むしろ」
「じゃあ連絡は」
「いいお父さんお母さんなら」
それならというのだ。94
「本当に」
「ずっとなのね」
「絆を持つべき。ただ」
「ただ?」
「俺と夜空は」
自分達はというのだ。
「メールは送っているけれど」
「ニュージーランドは遠いわよね」
「だから」
その為にというのだ。
「ちょっと」
「会えないわよね」
「そう、けれど夜空さんは」
「会おうと思えばね」
「出来るね」
「ええ」
その通りだと答えた。
「私もお姉ちゃんもね」
「そうだね、だっただ」
「会うこともなの」
「いいと思うから」
だからだというのだ。
「時時実家にね」
「帰って」
「会ってきたら」
「里帰りね」
「そう、里帰りも出来たら」
佐京は夜空に優しく微笑んで話した。
「そうしたらいい」
「いいの?私の今のお家は」
「大阪だね」
「そうだけれど奥さんが里帰りするって」
ついついだ、夜空はまだ許嫁の関係であるがこう言ってしまった。もう自分の中では決まっていることだからだ。
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