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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■SAO編 主人公:マルバ■■
四人で紡ぐ物語◆ヒースクリフの謎
第三十三話 師匠vs弟子
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【DUEL START!】
 マルバとシリカはデュエル開始の合図と共に駆け出した。
 両者ともスピード型の剣士である。
 瞬時に二人の間は詰まり、空中で剣が切り結ばれた。

 飛来したチャクラムを、シリカの短剣が迎撃する。
 弾かれた二本の投剣は、空中でそれぞれの所有者の手に収まり、再びスキルエフェクトをまとった。
 二人が空中で打ち出した技は、両者とも同じ連続技、『ウィンドスライス』。
 四連撃が輝き、両者の左脇に向けて炸裂する。
 その攻撃を、二人とも籠手を使ってほとんど同じ動きで叩き落とした。

 強烈なスキルを受けて、二人は空中で弾き飛ばされた。
 両者とも一回転して降り立つと、その態勢から突進技を繰り出す。
 マルバは『玄鳥』。
 シリカは『ラピッドバイト』。
 黄緑色の軌跡と薄青色の軌跡が交差し、二人の位置が入れ替わった。
 二人とも互いのスキルの軌跡を読み、回避行動を行いながら少しでも相手にダメージを与えるようにスキルの軌跡を可能な限りまで制御したのだ。
 その結果、二人のHPゲージは両方とも7割程度まで減少していた。
 二人の間に十分な距離ができ、安全を確認したピナが、シリカに『ヒールブレス』をかけた。

「デュエル中に回復手段があるなんて、なんか理不尽だなぁ」
 マルバは苦笑してつぶやく。
「ユキはハイディングで奇襲できるんだから、別にあたしが一方的に有利なわけではないですよ?」
「それもそっか。それなら、こっちだって本気でいかせてもらうよ……!」

 マルバが両手の剣を構えた。
 両手がの剣が同時に光を放つ。
 ――『百花繚乱』。

 シリカの表情が一気にこわばった。
 『百花繚乱』の軌跡は、分かっていても避けきれるものではない。
 ならば、こちらが対向するには、同じような技をぶつけて対抗するしかない。
 マルバと同じ『百花繚乱』では駄目だ。
 考案者に敵うはずがない。
 それならば、シリカが考え出した『オリジナルソードスキル』を使うまで。

 シリカはピック四本を同時に持ち、短剣を頭上に掲げた。
 放つのは――『流星乱舞』。

 シリカのピックが先に放たれた。
 マルバはたった一度のミスも許されない『百花繚乱』を放つべく、それを避けないで受け止める。
 シリカは走りながら短剣を一度空振りしてディレイをキャンセルすると、そのまま再びピックを飛ばながら短剣を構え直した。

 マルバはピックの攻撃を受けてHPを6割弱まで減らしていた。
 対するシリカのHPはピナの『ヒールブレス』によって8割強まで回復している。

 シリカの短剣がマルバの拳にぶつかり、火花を散らした。
 マルバのラッシュが始まる。
 次々襲い掛かる攻撃を避けながらも、シリカは攻撃の
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