第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その三十一
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「そう思いますと」
「彼等も決して愚かではないですね」
「劣ってもいないですね」
「彼等は」
「アジア系だけでなく黒人もな」
彼等もというのだ。
「確かな教育を受けるとな」
「誰もが同じですね」
「教育を受けたなら」
「どういった人種でも民族でも」
「そして信仰に関わらず」
「そうだ、だから連合は何があっても侮らないことだ」
このことは絶対だというのだ。
「いいな、そのうえで教育を改革し」
「食育もですね」
「それも行っていきますか」
「食べるものにも気をつけていく」
「これからは」
「別にジャンクフードを食べるなとは言わない」
フレッセルはそれは否定した。
「菓子でもファーストフードでもだ」
「食べればいいですか」
「そうしたものも」
「左様ですか」
「問題はバランスよくだ」
これが重要だというのだ。
「そればかり食べるとな」
「よくない」
「そういうことですね」
「ジャンクフードのみの食事というのは」
「それはですね」
「貴族はジャンクフードを食べてはならない」
フレッセルはやや目を顰めさせて言った。
「そう言われているな」
「不文律ですね」
「エウロパにありますね」
「貴族は然るべきものを食べ」
「それで、ですね」
「ジャンクフードは食べない」
「そうした不文律がある、インスタント食品や冷凍食品もだ」
こうしたものもというのだ。
「やはりな」
「どうしてもですね」
「貴族は食べてはならない」
「少なくとも爵位がある貴族は」
即ち領地を持っている貴族はというのだ。
「そう言われていますね」
「騎士までならまだ許されますが」
「爵位がありますと」
「爵位があると領地を持っています」
「その領地の屋敷において専属の料理人が作ったものを食べる」
「そう定められていますね」
「だからだ」
不文律としてそれがあるからというのだ。
「私にしてもだ」
「そういったものは召し上がられていないですね」
「ジャンクフードは召し上がられていないですね」
「インスタント食品も冷凍食品も」
「実際にそうですね」
「インスタントのパスタもだ」
フレッセルの好物の一つにパスタがある、スパゲティも好きだがマカロニやラザニアやフェットチーネも好きだ。
「私が若し食べたいと言ってもだ」
「止められますね」
「周りに」
「そうなってしまいますね」
「そうなる、そして領民も献上するならだ」
尚これを強制しては罪になる、あくまで領民からのプレゼントであり断わってもならないしそれを粗末にすることも許されない。
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