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星河の覇皇
第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その二十九

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「イタリアそしてだ」
「イタリアからですか」
「男爵の食育政策がエウロパ全体に伝わる」
「そうなることもですね」
「男爵は期待されていますね」
「そう考えている、連合では我々は小さいと馬鹿にされている様だが」
 平均身長が十センチ違う、それで彼等はエウロパの者達と小柄と言ってそのうえで体格のことも嘲笑しているのだ。
「そんなものはだ」
「変わりますね」
「食事次第で」
「そうなりますね」
「寒冷な地にいると大柄になる傾向はある」
 これは人間以外の生物もだ、ゾウアザラシもキタゾウアザラシの方がミナミゾウアザラシより大きい。これはキタゾウアザラシの方が寒冷な地に棲息しているからだ。
「だがな」
「それでもですね」
「やはり食事自体ですね」
「それにより変わりますね」
「体格は」
「そうだ、だからこれからは食育にも力を注ぎ」
 そうしてというのだ。
「エウロパの者達は今以上にな」
「大きくなるべきですね」
「体格を養っていくべきですね」
「これからは」
「そうあるべきだ、そして食事次第でだ」
 フレッセルは食育のことをさらに話した。
「知能指数もだ」
「変わりますね」
「そちらも」
「そのこともありますね」
「連合はよく三百以上の国の市民の知能指数が全てエウロパの平均より上だと自慢している」 
 このことは統計にも出ている、連合各国の平均知能指数はどの国もエウロパのどの国のそれよりも高い。
「しかしそれもだ」
「変わりますね」
「食事次第で」
「そうですね」
「そちらも」
「連合は魚もよく食べている」
 兎に角何でも食べる国である、山の様な食事を大柄な身体に常に詰め込んでいるのだ。
「そして魚を食べるとな」
「知能指数に影響する」
「俗に頭がよくなるといいますね」
「その様に」
「そうだ、そして野菜もな」 
 こちらもというのだ。
「多く摂るとな」
「そちらでもですね」
「頭がよくなる」
「そう言われていますね」
「牛乳や肉だけでなくだ」 
 体格を作るものに限らずというのだ。
「魚介類、それにだ」
「野菜ですね」
「そうしたものも食べるべきですね」
「我々は」
「そういうことですね」
「そうだ、やはり食べることだ」
 何といってもというのだ。
「それがだ」
「体格に優秀な頭脳を作る」
「だから食育は重要ですね」
「身体によいものを多く口にする」
「そのことが」
「そうだ、知能指数なぞ実は個人の努力でどうにかなりだ」
 上げることも可能だというのだ。
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