怒チーム オールキャラ
Shall we dance?
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ホールの奥に設置されているCDプレイヤーにワルツ名曲集のCDをセットし、クラークと一緒に二人の姫君を待つ。
しばらくすると、ドレス姿のレオナとウィップがやって来た。
軍礼服を纏ったラルフを見た途端、ウィップがくすくすと笑い出した。
その横でレオナがわずかに目を見開き、驚いたような表情をしている。
無理もない。正規の軍人でない者が軍礼服を着ていたら、ただの軍人コスプレにしか過ぎないのだから。
こんなことならタキシードを用意しときゃよかったな……と思いつつ、ラルフは楚々と歩くレオナに目を移す。
青い髪をすっきりとシニヨンにまとめ、上品な化粧を施している。
飾り気のないロイヤルブルーのドレスを纏っているが、かえってそれがレオナの生来の美しさを際立たせていた。
本物のお姫様も霞むほど華麗なレオナを前にして、普段から女らしい格好をしてりゃ男が放っておかないだろうに……と溜め息をつくラルフであった。
レオナとともに壁際に並んだウィップが微笑し、ラルフとクラークに目配せをする。
ラルフは頷き、レオナのもとに歩み寄って軽くお辞儀をした。
レオナは無表情のまま頭を横に傾けるようにして頷き、ダンスの誘いを承諾した。
本来であればここで女性が笑顔を見せるものだが、彼女にそこまで望むのは無理だろう。
ラルフはレオナが差し伸べてきた手を取り、手袋をしている甲に軽くキスをする仕草をした。
折り曲げた右腕を差し出すと、レオナが腕を組ませてきた。
そのまま彼女を伴ってダンスフロアへ向かい、ワルツの曲に合わせて踊り始める。
ドレスの裾を翻し、軽やかにステップを踏むレオナの姿は、まるで本物のお姫様のように見えた。
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