怒チーム オールキャラ
Shall we dance?
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「よし、集合したな。これから作戦会議を始める。本日の議題はこれだ」
ラルフはボードマーカーを手に取り、ホワイトボードにささっと議題を書いた。
「レオナを女らしくさせるためには、どうすればいいか……?」
声に出して議題を読み上げたウィップが溜め息をつき、半眼でラルフを眺める。
「……大佐。これは任務ではなく、あなたの個人的な願望なのではないですか?」
「まあそう言わずに聞け。この議題についてはお前が指摘した通り、俺の個人的願望も多少は含まれている。だが、これは教官殿の希望でもあるんだ」
「教官の?」
「そうだ。教官はこう嘆いておられた。娘は傭兵としては一人前になったが、レディとしては半人前以下だ。それもこれも全て私の教育のせいだ……と。そこで俺はこう言った。今からでも遅くはありません。なんなら俺が彼女を一人前のレディにしてみせますよ! とな」
ラルフは自身の胸板を拳で叩き、腰に手を当てて胸を張った。
「ろくに女性をレディ扱いできないくせに、よくそんな大きなことを言えましたねぇ」
呆れたように言ったウィップがふっと鼻で笑う。
ラルフは彼女をぎろりと睨みつけ、
「おい、ムチ子。できないくせに、とは何だ? 上官に対して使う言葉じゃねえだろ」
「お言葉ですが、そういう細かいことでいちいち突っかかってくるような器の小さい男性はモテませんよ」
「うるせえ! 俺はなぁ、お前が思ってるよりはずっとモテてるし、結婚したことだってあるんだぞ」
「ふーん、そうなんですか。物好きな女性がいるものですね」
「ムチ子! てめえ――」
「話が脱線しすぎですよ! 本題に戻りましょう」
ラルフとウィップの言い合いにクラークが割って入り、冷静にとりなす。
ウィップに茶化され、ついヒートアップしてしまっていたラルフは頭を冷やした。
「……そうだな。で、レオナを一人前のレディにしてみせますと言ったまではいいが、俺一人で頭を捻ってみても、肝心の手段がさっぱり思いつかなかった。そこでお前達に協力してもらおうと考えたわけだ。女らしさとは無縁のレオナを、少しでも女らしくさせる具体的な方法について提案してもらいたい」
「うーん、そうですねぇ……」
腕を組んで考え込んだクラークとは対照的に、ウィップが素早く意見を述べる。
「やっぱり、彼女をレディ扱いするところから始まるんじゃないですか? 現状、大佐はほぼ男同士のノリで彼女に接しているのに、彼女にだけ女らしさを求めるのは筋違いだと思いますよ」
……アテナが言っていたのと同じ内容だ。
やはり実際にレオナをレディ扱いしてやらなければ、女らしさが身に着かないようだ。
「そうか……。しかしその『レディ扱いする』っつうのが、俺にとっては非
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