第35話
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”――――――火炎魔術も習得しているし、他の魔術と違って数は少ないけど魅了魔術も習得しているわ。」
「”魅了魔術”、ですか?一体どんな魔術なんでしょうか?」
「”魅了魔術”ってのはその名の通り、相手を魅了する事で錯乱状態等に陥らせる魔術だが…………まさか、あんたが習得していたとはな。確か”魅了魔術”の主な使い手は”睡魔族”だと聞いているぜ。」
ユエファの説明を聞いてある疑問を抱いたフェリに説明したヴァンは苦笑しながらユエファを見つめて指摘し
「えと…………その”睡魔族”というのも、異種族の種族の一つなんでしょうか?」
「そうだ。それでその”睡魔族”についてだが…………あー…………フェリもそうだが、アニエス達のような女性陣には聞かせられないような事を平気でする種族という事で納得してくれ。」
「?その説明だと、全くわからないのですが。」
「クク、魔術の名前や効能も考えたら、俺はどんな種族なのか大体察しがついたぜ。…………にしても、ただでさえ人間だった頃からモテていたオフクロに魅了魔術とか鬼に金棒のようなものじゃねぇか。」
フェリの疑問に答え辛そうな表情で答えを濁しているヴァンの様子にフェリが首を傾げている中口元に笑みを浮かべたアーロンは苦笑しながらユエファを見つめて指摘した。
「ふふっ、ちなみにマティは”使霊”である私が魅了魔術を習得したことに頭を抱えていたわよ♪」
「そりゃ頭も抱えるだろ…………ちなみに得物は何を使っているんだ?黒龍城塞でも見たが、確かかなり珍しい得物だったよな?」
からかいの表情で答えたユエファに呆れた表情で指摘したヴァンは気を取り直してユエファに武装の事について尋ねた。
「ええ、私の得物はこれよ。」
ヴァンの言葉に頷いたユエファは自身の武装である二刀流の鉄扇を見せた。
「その武器?は一体…………」
「扇………いや、まさか”鉄扇”か?」
鉄扇を初めて目にしたフェリが不思議そうな表情を浮かべている中、察しがついたヴァンは目を丸くしてユエファに確認した。
「ええ。役者時代に”剣舞”の経験もしているから、アーロンと同じ得物――――――双星剣も使えないことはないけど、私はこっちの方が向いているのよ。」
「”鉄扇”とはまた随分と珍しいシロモノじゃねぇか。」
「ハッ、テメェも他人の事は言えねぇだろうが。」
ユエファの説明を聞いて苦笑しているヴァンにアーロンは鼻を鳴らして指摘した。
「えと…………その”鉄扇”というのも武器の一つなのでしょうか?」
「ああ。”鉄扇”とはその名の通り、鉄でできた扇で鈍器として使える上、今ユエファが広げているように広げれば盾の代わりにもなる攻防一体の武器だが…
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