第35話
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使えるのと同じように、”使霊は生み出された時点で戦闘能力が備え付けられている”という事なんだと思うぜ。」
「それだとチビじゃ、わかんねぇって。――――――チビにわかりやすく説明したら、手に入れたザイファに最初からホロウコアやクオーツもそうだがアーツドライバも全てセットされているようなものと同じってことだろ。」
ユエファの説明の意味がわからず首を傾げているフェリに説明したヴァンに苦笑しながら指摘したアーロンはフェリにとってわかりやすいと思われる説明をした。
「ムッ…………確かにアーロンさんの説明の方がわかりやすいですけど………」
「そんな事よりも”使霊は生み出された時点で使霊を生み出した天使自身の力量に応じた戦闘能力が備え付けられている”って言っていたが、アンタは天使階級第三位――――――上位の天使のマルティーナに生み出されたんだから、まさかとは思うがメイヴィスレインと互角――――――いや、それ以上の戦闘能力があるのかよ?」
フェリがアーロンをジト目で睨んでいる中あることに気づいたヴァンは表情を引き攣らせながらユエファに確認した。
「さすがに彼女程の戦闘能力は備わっていないわ。マティの話だと私が”使霊”として生み出された時点での天使階級で評価するとしたら、ギリギリ第六位の”能天使”に届くくらいの戦闘能力があるとの事よ。」
「えと…………天使様の階級の強さとかよくわかりませんが、”第三位”のマルティーナさんが生み出した割にはマルティーナさんの力量よりもかなり低い気がするのですが…………」
苦笑しながら答えたユエファの答えを聞いたフェリは気まずそうな表情を浮かべてユエファに指摘した。
「それはそうよ。マティ曰く”私の人格”の形成にかなり力を割いているとの事だから、もしマティが私の人格を形成せずに、使霊を生み出したら――――――感情がほとんどないほぼ機械人形のような”使霊”だったらマティの天使階級と同じ”第三位”クラスの戦闘能力が備え付けられていたとの事だもの。」
「感情がなく、ほぼ機械人形のような存在、ですか…………」
「ハン、そんなオフクロなんて見たくねぇし、そもそもずっと家族として暮らしてきた姉貴がオフクロをそんな風に生み出すなんてする訳がないっつーの。」
「…………話を戻すが…………ギエン老の治療の際に治癒魔術を使っていたが、それも”使霊として生み出された際に備わっていた戦闘能力の一部”か?」
ユエファの説明を聞いたフェリが不安そうな表情を浮かべて呟いた後アーロンは鼻を鳴らして真剣な表情で呟き、目を伏せて黙り込んでいたヴァンは気を取り直して質問を続けた。
「ええ。後は当然神聖魔術――――――光の魔術も使えるし、マティの指導によって私自身の適正属性である”火
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