第七百五十三話 文豪で色豪その四
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「聞いてたら」
「そうでしょ」
「連合ってそうした人多いわね」
「贅沢して」
稼いだ分というのだ。
「満喫する」
「そんな人多いわよね」
「お金を稼いだら」
ジョーはベスにそうしたらと話した。
「使う」
「贅沢もするわね」
「それも豪快にね」
「そうするわね」
「そうした風に考えたら」
「デュマって人は連合的ね」
「当時のフランスに生まれたのが残念ね」
ジョーは腕を組み口をへの字にさせてやや俯いて話した。
「連合に生まれてくれたら」
「よかったのにね」
「そうしたら純粋に好きになれたわ」
「エウロパがどうとか思わずに」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「素直に好きになれたわね」
「そうよね」
「同じことしても」
エイミーはここでこんなことを言った。
「連合って国によって評価違う?」
「連合とエウロパだと」
「今そう思ったけれど」
「当たり前でしょ、ここ連合よ」
ジョーは末の妹に当然といった顔と声で答えた。
「だったらね」
「連合の人が派手に遊んでも」
「贅沢はいいことでね」
贅沢もまた文化だというのが連合の考えである、ユダヤ教の様に禁欲的な考えもあるがおおむねそうした考えであるのだ。
「豪快だってね」
「言われるわね」
「けれどね」
ジョーはエイミーにそれでもと話した。
「これがエウロパだと」
「すぐに搾取とか言うわよね」
「実際してるでしょ」
「貴族は」
「もう貴族はね」
連合の考えではだ。
「平民から搾取している」
「とんでもない連中よね」
「自分でお金稼いでね」
「そのうえでの贅沢はいいことね」
「自分で稼いだら」
自分の仕事でというのだ。
「一体何が悪いのよ」
「悪くないわね」
エイミーもそれはと応えた。
「確かに」
「そうよ、搾取してね」
「働かないでの贅沢は」
「ふざけるなよ」
そうなるというのだ。
「本当にね」
「だからエウロパの贅沢は駄目ね」
「それで平民だとね」
連合では彼等は彼等で否定している、即ち階級そのものを否定しているのだ。
「その貴族のお情けに甘えてね」
「恵んでもらってるのね」
「稼いでるんじゃなくてね」
自分でというのだ、尚エウロパでも生活の糧は稼いで手に入れている、貴族も搾取ではなく税金それもそれぞれの領地の議会が定めたその中で暮らしている。宮廷費がそれである。
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