第六十八話 高位の神霊達その十四
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「ほなね」
「思う存分やな」
「戦わせてもらうわ」
「それで頼むわ、接近戦が出来るモンは」
「皆ね」
「それで戦ってもらうわ」
「わかったわ、では行くわよ」
「そして接近戦が不得手やと」
リーは自分も含めて話した、実際に彼はそうした神具は持っていない。このことを自覚しつつ話すのだった。
「術でな」
「戦うか」
「そうするわ」
今度はメルヴィルに話した。
「出来ることをする」
「全てやな」
「そうするさかいな」
だからだというのだ。
「全員で戦うで」
「そや、わし等は十人や」
「その十人全員でや」
「力を合わせて戦う」
「そうしてや」
「これまで勝ってきた」
「そやからな」
そうであるからだというのだ。
「ここはな」
「そうして戦うな」
「私達は」
「援護とか頼むな」
メルヴィルはリーのその言葉を受けてこう返した。
「それやと」
「ああ、任せてくれ」
「ほなな」
「花栄さんの懐に入ってくれ」
「そうして戦うわ」
六将星と芥川がだった。
花栄の懐に飛び込み接近戦を挑んだ、そしてリーとシェリルそれに綾乃の三人は術に神具でだった。
七人を援護した、そうして戦い。
羅の青龍偃月刀、その一閃がだった。
花栄を一閃した、その一撃が決め手となった。
「私の負けだ」
「そうですか」
「弓を使うとな」
自分からだ、花栄は言った。
「私は絶対の自信があるが」
「槍はですね」
「落ちる」
自分で言うのだった。
「それはな」
「そうですね」
「どうしてもな」
槍はというのだ。
「弓に比べるとな」
「あまり鍛錬もですね」
「していない、銀槍だが」
「徐寧さんが金槍で」
「しかしな」
そうであってもとだ、花栄は羅に話した。
「やはり私は弓だ、それで接近戦を挑まれると」
「遠距離戦と比べて」
「落ちる」
自分から言うのだった。
「そのことは事実だ」
「それで、ですね」
「負けを認める、敵の苦手な戦を挑むおともな」
「重要ですね」
「勝つ為にはな。よくやった」
一行に笑顔で告げた。
「ではこれからもだ」
「上に進んでいって」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「踏破するのだ、いいな」
「はい」
羅が一行を代表して応えた、そうしてだった。
一行は一旦下の階に戻ってそこで宿屋で一泊し身体を清め勝利を祝う宴を開き眠って体力と気力を回復させた。そのうえでさらに上に行くのだった。
第六十八話 完
2024・4・1
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