第六十八話 高位の神霊達その十三
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「まるで流星雨や」
「しかも上下左右から来る」
「威力も凄いしな」
「弓もここまでなるか」
「ああ、この中で弓やと自分やが」
施は自身の神具である落日弓を手に二人に話した。
「その自分より遥かにな」
「上か」
「弓の腕は」
「そや、流石としかや」
まさにというのだ。
「言い様がないわ」
「梁山泊の好漢随一の弓の名手か」
「それは伊達やないか」
「ああ、ほんまな」
こう言うのだった。
「弓やと適わんわ」
「それやとな」
リーは施のこの話を聞いて言った。
「弓、遠距離で戦わんことや」
「それが大事やな」
「花栄さんの弓は確かに凄い」
リーは彼のその攻撃を前にして話した。
「ほんまな、しかし」
「弓以外はどないか」
「幾ら弓が凄くてもな」
それでもというのだ。
「近距離ではどないや」
「確かな」
羅がここで言ってきた。
「花栄さんは弓以外にも槍を使えた」
「そういえばそんな場面あったな」
「梁山泊軍が陣を披露する場面でな」
官軍が征伐に来た時にだ、五色即ち五行思想に添った陣を敷き官軍にその威容を見せて力を誇示してから戦ったのだ。
「あの人は銀槍担当やった」
「金槍手の徐寧さんと対やったな」
「そやった、しかしな」
「槍はどうしてもやな」
「弓と比べるとな」
手が付けられないと言っていいそれと比べると、というのだ。
「流石にな」
「全くちゃうな」
「そや」
まさにというのだ。
「かなり落ちる」
「敵の土俵に立つな」
リーは強い声で言った。
「それはや」
「戦の鉄則やな」
「そや」
まさにというのだ。
「あらゆる戦でそうであって」
「今回もやな」
「同じや、それでや」
リーは花栄を見据えて仲間達に話した。
「思い切って敵の懐に飛び込んでな」
「接近戦挑むか」
「そうしたら弓を相手にするより楽や」
こう言うのだった。
「花栄さん相手やと」
「その通りやな、ほな自分もな」
施はリーの言葉を聞いてだった。
落日弓を収めた、そして両手に如意棒を出して話した。
「この如意棒でや」
「戦うな」
「この神具は色々使えるわ」
それでもというのだ。
「基本はな」
「接近戦やな」
「それに使うもんや」
「それでやな」
「これで戦うわ」
「あたいは接近戦がメインだしね」
アレンカールはカポエラの構えを取りつつ言ってきた。
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