第一章
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老神と奥さんのお話
ヒヴァ=オア島にケナというお年寄りの神様がいましたが。
長年一緒だった奥さんに先立たれてしまいました、それでケナは物凄く落ち込んでしまいました。それで言うのでした。
「もう生きる希望がない」
「そんなことを言ってはいけません」
ケナに姪の女神が言いました。
「神のお務めがあるのに」
「それでもな」
ケナは姪に言いました。
「ずっと一緒だった妻がな」
「叔母さんがお亡くなりになって」
「もう生きる希望がなくなった」
こう言うのでした。
「それこそな」
「あの、私達は神なので」
姪はそれでと答えました。
「蘇らせることは出来ますよ」
「神ならか」
「そうです、叔母さんが司るものもありますね」
「うむ、しっかりとな」
「次に司るのは私ですが」
ケナの奥さんがそうしていたものはというのです。
「私は今そうしているものがあって」
「引き続いてか」
「そうしたいので」
だからだというのです。
「叔母さんに蘇ってもらって」
「それでか」
「はい、そうしてはどうでしょうか」
こう叔父のケナに言うのでした。
「この度は」
「それではな」
ケナもそれではと頷きました、ですが。
問題はどう蘇らせるかです、ケナはその方法を知りませんでした。
「どうして蘇らせる」
「そのことでしたら」
姪はすぐに答えました。
「冥界に行けばです」
「いいか」
「はい、ハワイキに行って」
その島にというのです。
「そうしてです」
「そのうえでか」
「はい、そして」
姪はさらにお話しました。
「海岸の砕けた岩の上にある穴に入れば」
「冥界に行けるか」
「そこの女王にお願いすればです」
「行けるか」
「はい、その様にです」
姪は笑顔で言うのでした。
「私は創造神に言われたことがあります」
「そうなのか」
「神は蘇ることが出来て」
そうしてというのです。
「冥界に行けば」
「それが出来るか」
「左様です」
まさにというのです。
「ですから」
「そう言うならな」
「そうされますか」
「そうしよう」
それならとです、ケナはすぐにお話に乗ってでした。
ハワイキに行きました、そしてです。
海の彼方にあるハワイキという楽園、ある海辺の洞窟から行けるそこに行って姪の言う通りにです。
砕けた岩の穴から冥界に入りました、そして人間で言うと四十代位の外見の奇麗な顔立ちの冥界の女王に会ってです。
そのうえで自分の願いを言いました、すると女王はこう言いました。
「わかりました」
「ではいいのか」
「神々にいつも言われますので」
「蘇らせて欲しいとか」
「そしていつも頷いているので」
だか
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