第三章
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「全部昔のことじゃない」
「事実だよね」
「嘘まで言ってるし」
「嘘?やったじゃない」
橋上の方が嘘を吐いて反論した。
「全部。ばれてないと思った?」
「ああ、隠れてか」
「それでやったりもするか」
「こいつ本当に悪い奴なんだな」
「そうなんだな」
「だから気を付けてね、女の子達もね」
男子だけでなく女子にも言った、そしてだった。
橋上はあちこちに西占の過去を嘘まで入れて学校中で言い回った、そして彼女自身にも言ってしきりに攻撃した。
そうし続けるとだ、西占は入学早々学校で孤立した。それで橋上は満面の笑みで中学から一緒の面々に言った。
「いやあ、あいつ完全に孤立したな」
「人を外見で判断する奴って思われてな」
「性格悪いって思われて」
「裏で何か言うとかな」
「そう思われてな」
「ざま見ろだよ」
その満面の笑みでの言葉だった。
「本当にな」
「やり返したな」
「お前の言った通りにな」
「そうなったな」
「よかったよ、それであいつの方がな」
孤立した西占の方がというのだ。
「太ってきたな」
「今の状況にストレス感じてな」
「それで食ってストレス解消してるな」
「そうしてるな」
「それならまたやってやるか」
悪意に満ちた楽しそうな笑みでこう言ってだった。
橋上は今度は西占の太ったことを言いだした。
「僕にデブって言ってお前がデブになったな」
「・・・・・・・・・」
西占はもう何も言えなくなっていた、泣きそうな顔で俯くだけだったが橋上は全く容赦しなかった。
「自分がデブになってどうだ、太った気持ちわかったか」
「わかったからもう許してよ」
「言うなっていうのかよ」
「うん、もう止めてよ」
「誰が止めるか、デブって言ってやる」
こう西占に言うのだった。
「臭いし汚いんだよ、とっとと痩せろ」
「・・・・・・・・・」
「自分がデブって言ったんだぞ、お前が痩せろ」
泣きそうな顔の西占にさらに言った、そしていつもクラスで彼女の太っていることを嘲笑し臭いだの汚いだの言った。
西占はさらに孤立したが橋上は言い続けた、だがある日中学から同じ面々に言われた。
「おい、もう止めろ」
「気が済んでなくても止めろ」
「お前がやってるのはもういじめだ」
「それに卑怯だぞ」
「卑怯?僕があいつにやられたことをやり返してるんだぞ」
橋上は友人達に言い返した。
「それの何処がいじめで卑怯なんだ」
「自分が言われて嫌だっただろ」
「それで怨んでるんだろ」
「それを言い返すな」
「それに体型とかどうしようもないだろ」
身体のことはというのだ。
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