第一章
[2]次話
猫をいじめると
女子高生の佐藤亜衣は家の飼い猫であるクロ雌の黒猫の彼女が引っ?いたのでだ。
頭をぺしりとやった、さらにクロが嫌いな両手で持って高々と持ち上げることをした、そうして彼女に言った。
「お返しよ」
「それ位にしなさい」
ここで母の阿佐美に言われた、二人共丸い感じの顔で大きな垂れ目で色白で眉は細く長い。唇は赤く耳は大きい。二人共背は一五五位で胸が大きいが娘は茶色の髪の毛をショートにしていて母は黒髪を後ろだけ伸ばし束ねている。その彼女が言って来たのだ。
「引っ掻かれてもね」
「嫌がることをするだけで」
「クロも怒ってるわよ」
「ウニャア」
ここでクロも不機嫌そうに鳴いた、亜衣に高々と持ち上げられた状態である。見れば母親も娘も今はラフな部屋着でズボンである。
「それもかなりね」
「全く、悪いことをしたのに」
「あんたの方が何かしたんでしょ」
「ちょっと肉球触っただけよ」
猫の足のそれをというのだ。
「そうしたらね」
「猫の肉球触ると気持ちいいからよね」
「それだけなのに」
「猫にとっては嫌なことなのよ」
人間は気持ちはいいがというのだ。
「だからよ」
「怒って」
「それでよ」
「引っ掻いたのね」
「頭叩いたらね」
亜衣が最初にしたことをというのだ。
「もうそれでよ」
「許してあげなさいっていうの」
「そうよ」
まさにというのだ。
「いいわね」
「何か釈然としないわね」
見れば引っ掻かれた右手には傷跡があり血も出ている、猫を飼っていると非常によくあることである。
「怪我したのにこれ位って」
「だから持ち上げてるのね」
「お仕置きでね」
「それは叩くだけで充分だから」
「下ろせっていうのね」
「そうしなさい、あまり猫をいじめるとね」
そうすると、というのだ。
「祟られるわよ」
「お仕置きしてるだけよ」
「猫はそうは思わないのよ」
人間はそう思っていてもというのだ。
「それでよ」
「難儀な話ね」
「それが猫よ、それじゃあね」
「わかったわよ」
母に言われてだった。
亜衣はクロを下ろした、するとクロは。
彼女を睨んでからその場を立ち去った、彼女はその猫を見て母に言った。
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