第二章
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「だからね」
「それでなのね」
「飲むわ」
赤ワインも白ワインもボトル一本空けた、そして今三本目だが白ワインでそれももうすぐ完全に空ける、だがそれでもだ。
私はまだ飲むつもりだ、それで四本目の赤ワインもだった。
手をかけた、そうしてそちらもだった。三本目を完全に飲み終えるとそっちも飲んだ。もう止まらなかった。けれど気付いたら。
私は自分のベッドの上にいた、身体はとんでもなくだるくて頭もズキズキする。体調は明らかに最悪だった。
それでも朝ご飯は食べようと思ってリビングに出ると母に言われた。
「全く、昨日は」
「飲んだわね」
「ワイン六本空けたわよ」
見ればキッチンのところにそれだけある。テーブルの上には食べた後のチーズやサラミを包んでいた銀紙ヤビニールがある。
「それで飲んだらね」
「どうなったの?」
「あんたもう寝るって言って」
そうしてというのだ。
「自分のお部屋に行ったのよ」
「そうだったのね」
「今日土曜だから」
それでというのだ。
「お休みでしょ、お風呂入ってきなさい」
「二日酔いだから」
「お酒抜いてきてね」
そうしてというのだ。
「すっきりしてよ」
「そうしてなの」
「彼のところに行って」
そうしてというのだ。
「あんたがしないといけないことしてきなさい」
「わかったわ」
私は母に応えてだ、そうして何とかお風呂場に行ってお風呂に入った、頭から冷たいシャワーを浴びて熱いお風呂に入ってだ。
それを繰り返してるとすっきりした、起きた時の辛さが嘘みたいになくなっていた。
それでお風呂場から出るともうボトルも紙もビニールもなかった。それはどうしてかと尋ねるとだった。
それでだ、母にお礼を言うといいわよと言われた、それで今朝は出張中の父のことも少し話題にしながら牛乳とパンを出してもらって朝食にした。それを食べ終えると母は私に言った。
「それじゃあね」
「行って来るわ」
「そうしてきなさい、いいわね」
「ええ、そうするわ」
私は母の言葉に頷いた、そうしてだった。
身支度を整えると彼のアパートに行った、すると彼も二日酔いだった。けれど彼も後悔していて私の言葉、謝罪のそれを聞くと自分も悪かったからと言ってくれた。そうして仲なおりして彼にお風呂に入ってお酒を抜く様に言ってそうしてもらった、それから一緒にデートをやりなおした。
眠るより泣きたい夜に 完
2023・11・29
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