そのままでいい
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いませんし、殿下の事で悪い事なんて何も存在しませんよ!」
「あらアイリちゃんはまだまだ視野が狭いのね。あの子も結構アレなのよ(笑)」
だとしても応対し殿下の悪口を言えるわけがない。
「まぁ何でも良いか。社長は朝から2階で何かしてるわよ。凄く真剣に取り組んでるから仕事(国政)じゃないわね(笑)」
「重要度が……」
真面目に取り組んでるから仕事(国政)じゃないって……アイリーンの呟きも解る!
まぁ何時までも奥様とおしゃべりを楽しんでるワケにもいかないから、私たち3人は2階のスタジオへと向かった。
重い二重戸を開けて中に入ると社長……では無く上半身Tシャツのラフな格好をしたリュカ陛下がピアノを弾きながら譜面を書いていた! つまりは作曲である!!
くはぁ〜……
何時までも見てられる。
普段陛下(社長)は露出度が控えめなのだが、実は脱げばバキバキの細マッチョというマニア御用達の官能ボディーの持ち主なのだ!
「あぁすみません、お仕事中なのにお邪魔してしまいました」
「何を言ってんだよアイリーンちゃん。この時間に来る様に言ったのは僕なのだから、ちっともお邪魔にはならないよ……でも何でヴァネッサちゃんとアーノちゃんも居んの?」
「あの……昨日演奏した『グランキング』の事で……本当は全員でお叱りを受けるのが筋なのですが……集まれなかったので、私たちが3人代表と言う事で……申し訳ございません!」
何時もとは寸分も変わらない社長の口調だが、それが余計に申し訳なり、アイリーンが頭を下げて陳謝……私たちもそれに続く。
「ちょ……な、何だよ!? 良いから……良いから今すぐ頭を上げなさい!」
何だかよく分からないが頭を下げた事に叱られる。
勿論言われるがまま私たちは頭を上げ正対する。
「何を勘違いしてるのか何となく解ってきたけど、昨日演奏した『グランキング』の事だったら別に怒ってないし……そもそも怒る様な物事じゃないよ。正直に言っちゃえば楽曲としてはレベルも低いし歌詞の内容が僕を煽ててる感じで嫌だけど、怒る様な事では無い! 寧ろポップスミュージックに触れてからまだ日が浅いのに、あそこまで完成させちゃうんだから叱るどころか褒めるべき事柄だよ。自信を持ってこれからもポップスミュージックを学んでいってよ」
如何やら端っから説教などは無く、本当に別件でアイリーンは呼び出されて多様だ。
「はい、そこの重い扉を少しだけ開けて中を覗いてる事務員のオバサン! 別に説教とか始まったりしないから、君は仕事に戻りなさい!」
陛下が部屋の出入り口に向かって突然声を発す。
言われて我々も視線を移したら、そこには奥様が顔半分だけ扉から出して覗いていた。
「あらあら…
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