見た目だけではない
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
少女からサックスを受け取る。あれが彼女の担当楽器なのだろうか?
しかしこの短い距離であれHanmmerを動かせる事実に羨ましさを感じる。
そんな羨望の眼差しで見ているとリュカ様が「キャロちゃん(サックスの娘)は結構な魔力を持ってるぞ。多分Hanmmerも300〜400kmくらい運転出来る」と……
羨ましいなぁ!
GMの社長なのになぁ、俺!
所詮置物社長だしなぁ!
「因みに、今後部のトランクを開けて新開発のマジカルピアノを設置してるヴァネッサちゃんもキャロちゃん程じゃないが魔力量は多い」
リュカ様からの報告。
生まれつき魔力を持っているという事なのだろう……
羨ましすぎる……ってかさりげなく新しい楽器のことを自慢された。
如何やらHanmmerの後方に展開されてるピアノの鍵盤部分だけの物はマジカルピアノというらしい。
「それと今から屋根に登ってドラムを担当するアーノちゃんも魔力量は多い。プリ・ピー内じゃナンバー3かな。彼女ら3人居れば何所へ出かけてもそうそう立ち往生にはならないんじゃないかな?」
俺ももっと魔法の勉強をすれば良かったのかな?
そう思いながら3番目に紹介された魔力量の多いドラム担当者を目で追っていると……あのミニスカート衣装であるのにも関わらず、中身のパッションピンクが丸見えになることを厭わない格好でHanmmerの屋根に登っていく姿が網膜に焼き付いてしまう。
サラボナの小倅とその友人は、その若さを利用して彼女の行動に歓声を上げて写真を撮っている。
だがいい歳した中年のオッサンには、体面を気にして取り繕う必要があるのだよ。
少し視線を下に外して息を吐く。
そのタイミングでヒョコッとリューナ嬢が俺の顔を覗き込んだ。
何を見てたのか……何を考えてたのかがバレてるのでは無いかと思い耳まで熱くなる。
だが彼女は淑女だ……中年のオッサンの羞恥心には触れてこない。
「こちら……今回のゲリラライブのCCです。非売品になりますので大臣閣下もどうぞ」
そう言ってリューナ嬢は彼女ら(プリ・ピー)の写真が入った15cm四方のケースを手渡してくる。
困ったな……
実を言うと俺はまだこのCCを再生させるMPを購入してない。
リュカ様の渾身の開発品なのだから家臣としては購入しておくべきだったのだが……
「ふふっ……閣下はまだMPを購入して居りませんよね」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ