第9話:王位継承を拒否する術が足りない……
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た!
大誤算じゃ!
じゃが、ここで折れる訳にはいかぬ!
「なら……こちらをご覧ください!」
「これは……先週の試験の順位表?」
「サカシラ兄上は成績優秀者と聞きます。故に連れ戻しに来たのです。貴方なら、私と違って戦場に行かされる心配は無いと判断しました」
「つまり、王はむやみやたらに戦場に往くなと?」
「はい。王や大臣の様な政治を司る者の戦う場は、命を容易に奪い消してしまう場所ではけしてならない。寧ろ、命を尊い敬うこそが政治の役目で御座いましょう!」
これ……自分で言ってて豊臣秀吉の心を痛めてるんだからな……実に痛い!
あの男に秀次を殺させた時の豊臣秀吉なんか……さっき言った『命を尊い敬う』とは完全に真逆だからな……
「本当に敗けたよ。白状するとな、私は国王になりたくなかったから武勇を捨てて知恵に傾倒したのだ」
あー、そうだったのかぁー。
やっぱ、以前のムソーウ王国と豊臣秀吉は性に合わんわ!
「本来なら逆なのです。国を統治する者は、戦争が終わって武勇が無用となった時の為に知恵を蓄えるのです」
「武勇は戦場でしか使い道が無いが、知恵はどこでも使える……か。確かに国王の座を避ける意味では、権力を捨てる為に知恵に傾倒する私は矛盾だらけだったな」
その後、サカシラ兄上はムソーウ王国の新たなる国王になる事を決意してくれました。
めでたし。めでたし。
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