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豊臣秀吉が異世界で無双系姫騎士やるってよ
第9話:王位継承を拒否する術が足りない……
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、ガッケン学園しか行く場所が無い私をか?」
「何故そう思うか?」
「父上に直接そう言われたのだ。武勇無き者に国王の資格無しと」
あの馬鹿熊ぁーーーーー!
百害あって一利なしな事を言いおってぇーーーーー!
……ん?
「ちょ!?ちょっと待って下さい!サカシラ兄上!」
「さっきの怒りで解ったよ」
え?……何が?
「君も、本当は武勇無き私に国王は務まらない事に気付いているのだろ?」
「いいえ!違います!」
「どう違うのだ?先程の怒り、私が武勇無き事への怒りであろう?」
本当にあの馬鹿熊は……
「では逆に訊きます。何故国王に武勇が必要なのですか?」
「それは当然、国を率いるからだ。それくらい―――」
「武勇以外の方法で国を率いる方法があるとしたら?」
「……何?」
あー……やっぱこの人もムソーウ王国育ちだわ。
武勇以外の統治方法がまったく思い浮かばんとは……
「国を率い統治するには、寧ろ武勇以外の物こそ最重要!と、豊臣秀吉(わたし)は確信しております」
「……たとえは?」
「知恵と胆力。目の前の問題に真摯に取り組み、思い浮かんだ最善を迷い無く行えるか。それだけでは?」
「知恵?それが戦場に何の役に立つのだ?」
「知恵の使い道は山ほどあります!それに逆に訊きます。武勇が戦場以外に何の役に立ちますか?」
ん?あれ?サカシラ兄上、考えこんじゃったよ。
「……1つ訊く。君が総大将の後を追う形で進軍するが仕事である一般兵として考えて欲しい。もし常に先頭にいて軍を率いるべき総大将が敵に敗れた時、君は目の前の混乱をどう切り抜ける?」
来たね?ムソーウ王国育ちらしい質問が。
「答えはたった1つ!総大将が敵に討たれる前に、一般兵達が総大将の前に出るのです!」
「では何か?本来なら軍の先頭に立つべき総大将が、本来なら総大将の後ろにいるべき一般兵の背中に隠れろと?」
「その理由は……サカシラ兄上が既に申しました。万が一総大将が敵に討たれて軍が混乱したらどうすんだ!……と」
「つまり、本当に軍の行く末を案じている総大将は、何が遭っても生きて軍を率いて混乱を治めよ!……と」
「それだけではありませぬ!総大将を護る一般兵を1人も死なせぬ様知恵や策を絞り出す事もまた、一般兵の背中に隠れる者達の役目!」

ここでサカシラ兄上が遂に折れた。
「負けたよ。他の将校と同じ道を歩んでいた筈のオラウが、ここまで知恵に傾倒するとは思わなかったよ」
……前半部は正直言って心外だ。
この豊臣秀吉(わたし)が、人の味を知り過ぎた熊と同列扱いされる程の愚勇を奮っている愚者と間違われるとはね。
「ただ」
「ただ?」
「そこまで聡明であれば、私なんかの力を借りずとも、ムソーウ王国を立て直す事が出来るのではないか?」
しまった!調子に乗り過ぎ
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