第9話:王位継承を拒否する術が足りない……
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…」
本人に聞かれたら必ず血が流れるぼやきをつい言ってしまった豊臣秀吉は、チュウオウ学国がまだエイジオブ帝国の攻撃を受けていない事に感謝したと同時に、エイジオブ帝国の思慮深さに気が滅入る。
「この学園には、他国の貴族の子供や王族の子孫が多く送り込まれているから、流石のエイジオブ帝国もチュウオウ学国侵攻を焦って連合軍の様な存在を生む様な愚策は避けるか……」
だがそれも……マッホーウ法国やムソーウ王国の様な強大で有名な大国が滅びれば解らない。
「父上も……もっと思慮深く戦ってくれれば……」
そう思うと、無性に腹が立った!
「他の国にも迷惑なんだよ!エイジオブ帝国の思う壺なんかしやがって!」
そして、豊臣秀吉は一斉に白い目で見られた。
「あ……失礼しましたぁー♪」
豊臣秀吉はそそくさと目的地へと向かう。
……恥ずかしいぃー!
ガッケン学園の図書館に到着したが……下手な城よりデカいぞ!
流石に世界中の書物をかき集めたら、必ずこうなるか……目的の物を探すのも苦労するぞ!
と言うか、それ豊臣秀吉だぞ!探しているのは本じゃなくて兄だが!
「失礼しまぁーす」
が……改めてガッケン学園の大きさに私は圧倒された……
は!
豊臣秀吉であるこの私がか!?
豊臣秀吉がかつて造った大阪城はガッケン学園とは比べ物ならないくらい大きいわ!
……だよな?
……何だか不安になって来た……
「オラウか……お前も遂にムソーウ王国を追い出されたか?」
幸い……私の探し物は直ぐに見つかったらしい。
ムソーウ王国第二王子、サカシラ・ガ・ムソーウ。
ムソーウ王国の部将以上の将校は鎧袖一触な一騎当千でなければならないので、王族は必然的に厳しく武術を教え込まれた。
この豊臣秀吉、オラウ・タ・ムソーウも鎧袖一触な一騎当千であり続ける事を周囲に求められ続けた。
だが、サカシラ兄上は違った。
サカシラ兄上はムソーウ王族にしては武勇に疎く、学問の方が性に合っている人だった。
だからなのか、誰もサカシラ兄上に敬意を払わず、寧ろ一騎当千の域に到達できない事を嘲笑ったのだ。
当時の私もその事に違和感と危機感を感じてはいたが、この世界では右も左も解らない豊臣秀吉にサカシラ兄上を助ける勇気が湧かなかった……サカシラ兄上の力が必要だと解っていながら!
だからなのか……日ノ本から来た豊臣秀吉を加護すべきムソーウ王国は、今まさに滅びの道へと突き進んだ。
故に、豊臣秀吉はサカシラ兄上の前で片膝をついた。
「兄上、貴方様をムソーウ王国に連れ戻しに来ました」
だが、当のサカシラ兄上は私の言葉に首を傾げていた。
「呼び戻す?ムソーウ王国を追い出され
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