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豊臣秀吉が異世界で無双系姫騎士やるってよ
第9話:王位継承を拒否する術が足りない……
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ギョクサイが矢を5本同時に放って反乱分子100人程を失神させると、たったそれだけで反乱軍は蜘蛛の子散らす様に一目散に逃走した。
「あ!?コラ!早く戻れ!このまま無謀な突撃にお前達を使い潰されて良いのかぁー!?」
エイジオブ帝国の刺客と思われる例の白服が必死に逃げる反乱軍を呼び戻そうとしているが、立ち塞がるギョクサイの圧倒的過ぎる強さの前に、命賭けで戦おうと考える者は、反乱軍の中にはいなかった。
「後は……お前だけだ」
敗北した白服は、ギョクサイにあっさり捕まって牢獄に連行された。
「……オラウの言う通りだったな」
ギョクサイの言葉にドウカァーは首を傾げた。
「それは、この似非聖職者が国民の反乱を誘発している……と言う事でしょうか?」
それに対し、ギョクサイは頭を横に振った。
「いや、それだけではない」
実は、反乱に参加した国民はムソーウ王国の現状に対してそこまで不満じゃなかったのだ。
それは、ムソーウ王国国王の善政と人徳がなせる技である。ただ、極端な突撃至上主義と戦術不足が問題だった。
つまり、ムソーウ王国の国民は、反乱を強く決意する程追い詰められていなかったのだ。
「だから……ちょっと脅して実力差を魅せてやれば、反乱軍は命を惜しんで直ぐに瓦解する。『頑強な美学か野心を持たぬ者は、自分の命をドブに捨てる程の頑固さは無い』。オラウの言う通りだったな」
そこへ、アニマが補足する。
「反乱や革命には敗北の危険を伴います。そして、敗北すれば反乱や革命に参加した人達の多くは見せしめの為に殺されます。だから、現状維持ですら命の保証が無い状態でなければ、反乱軍は本気で戦わないんです」
そんなギョクサイやアニマの説明を聴いて鼻で笑うドウカァー。
「所詮は強引な放火では大火災は不可能と言う訳ですか?」
だが、アニマはそこまで楽観的ではなかった。
「でもそれは、まだ誰も死んでいないからですよね?」
そんなアニマの言葉に、ギョクサイは困惑しながら頭を掻いた。
「そこだな……今回の作戦の1番難しい所は」

で、アニマに百姓一揆擬きの説得を任せた豊臣秀吉(わたし)は、サカシラ・ガ・ムソーウ兄上を連れ戻しにチュウオウ学国にある巨大学園都市、ガッケン学園を訪れた。
「はー。ムソーウ王国王都も壮大であったが、ここも凄いなぁ」
なんでも、チュウオウ学国は建国初期の時代から学問と言うモノを重視し、世界中の書物が集まっている学問の中心点だそうだ。
だから、他国から多くの者達が更なる知識を得る為に集まり、それがチュウオウ学国の経済を自然と押し上げていた。
そんな学問の総本山と言える学園都市に、この世界における豊臣秀吉(わたし)の兄であるサカシラが送り込まれたのだ。
「まさか……人の味を知り過ぎた熊の様な父上に、そこまでの知恵が有ったとは…
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