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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
再会したあたしは、快く迎え入れる
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てた。」

目的、それは桜ちゃんになることと彼女は言っていたが漠然とし過ぎている為無いも同然だ。
そうしてマスターの賢士は腕を組み、重々しく言い放った。

「魂、それも子供の。どうやら思ってるよりもかなりヤバめなのが起こりそうだな。世界レベル規模の。」

死者の魂は霊脈に流れる魔力と共にどこかへ吸い上げられている。

ニトクリスが見ただけでも数百の魂がどこかへ消えていったと話した。
子供の霊は思いの力が強い。
それをいくつも集めて何をするつもりなのか、

もしかしたら、世界の危機に直面するような事態になり得るんじゃないだろうか、
賢士はそう不安を漏らした。

「犯人の居場所は、分からないのですか?」
「申し訳ありません…場所は様々で、さらには気配を辿ろうとしたところ、呪いの様なものをくらってしまい…。」

香子がそう尋ねるとニトクリスは申し訳なさそうな顔をして腕を出す。
そこには肘まで赤黒く染った彼女の腕。

「あと少し探知をやめるのが遅れていたら呪いは全身に回っていました。もしそうなっていれば、この強力過ぎる呪いは例えサーヴァントでも…。」
「同じだ…!」
「え?」

場所を突き止めようとして呪いをかけられる。
そうだ、あの時の香子と同じだ。

「前にその…アイドルをした事があってさ、その時に…」
「あ、アイドル?ちょっとそこんとこ詳しく聞かせてもらえないか?それはニトちゃんデビューも可能なのかどうか聞きた」
「後にして。」
「はい…。」

話を戻す

「蘆屋道満とそのマスターが屍を操ってライブ中に襲撃してきたことがある。その時に紫式部がその屍を操ってる大元を探知しようとして…」
「呪われた、と。」

賢士の返答にあたしは頷く。
とてつもなく強力で複雑な呪い。
忘れるわけが無い。
そのせいで香子は霊基をズタズタにされたのだから。

「すごく厄介な呪い。って言ってた。これをかけたヤツは明らかに性格が悪いって。」
「確かにそうですね。私もこの呪いをなんとか解呪しようとしているのですが、かなり複雑で解けにくくされています。」
「……。」

探知しようとしたら呪いの罠。
さらに解けにくい。
死者の魂、それも子供の魂を集めている。

これらの要素をまとめれば、犯人はもう絞られたも同然。


──あの二人は、何かをしようとしている。

別れ際に大和さんの言った通りだ。
あの二人は、ここで何かをしようとしている…!

「蘆屋道満…マスターの森川 真誉。おそらくその2人が犯人だ…!」

断言出来る。
この2人に間違いない。

そうと決まれば探さなければならない。
範囲はこの辺り一帯。
協力してくれる人を募って、なにかしでかす前に本気で見つけ
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