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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
再会したあたしは、快く迎え入れる
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「あなたのお名前にもなってるアオイも、そうですね、野心とか大望とか、気高く威厳に満ちた美とか…。」
「すごーい!葵さんピッタリじゃないですか!!」
「いやそんなことないって…。」
野心は…あるかも。
ただあたし自身は気高くもないし威厳に満ちた美しさなんかも持ち合わせてない。
照れ隠しで笑いながらやんわり否定した。
「ただ…。」
「ただ?」
と、ルビーが俯きながら話す。
「アオイの花言葉のひとつ、豊かな実りというのは、ないみたいですね…。」
「」
キレた。
「ワッ!葵さん!!何するんですか! 変身アイテムなんですよ私!!乱暴に扱わないでください!!」
気楽に浮遊しているそいつを掴む。
「どこ見ながら言った?言わなかったら全力で地面に叩き付ける。」
「も、もし正直に言えば…?」
「震脚って、知ってる?超万能魔術礼装なら知ってるよね?あたしそれ出来るんだ。」
「わーっ!!救い無いじゃないですかー!!!」
じたばたもがいて脱出しようとするルビー。
逃がしてたまるかと握る力をもっと込めるあたし。
「助けてイリヤさん!!痛い!!痛いです!!このままでは握りつぶされてしまいます!!やばいですこの人!!」
「一思いにやっていいと思いますよ。ルビー、ちょっとやそっとじゃ壊れないので。」
「あああああああああああああ!!!やばいです!!マズイです!!ミシミシいってます!!この人本気で殺るつもりですよ!!!本当にルビーちゃん壊れます!!!」
あと
「お疲れ様です、葵さん。」
「これ…美遊ちゃんが作ったの?」
「はい…紫式部さんの舌に合わせて、和食でまとめてみたんですけど…。」
イリヤと一緒に来てくれた美遊ちゃん。
小学生とは思えないほどにとてもよくできた子だった。
料理なんて当然のごとくこなせていた。
今まで式神ゴーレムに任せ切りだったけど、彼女がこうして手料理を振舞ってくれる日もあった。
「へぇ…すごいじゃん…。」
「いえ、キャットさんやエミヤさんと比べるとわたしなんか全然…」
「いや…それは比べる相手が異次元過ぎるって。」
あたしなんか料理なんて全然できない。
だし巻き玉子なんて綺麗に巻けないしそもそも焦がしてしまう。
しかし目の前のこれは何か。
焦げ一つなくなんか輝いて見える。
「その…。」
「はい…?」
「たまにでいいからさ、なんかこう…簡単なやつとか教えて欲しいかなって。」
恥を忍んで小学五年生に料理の教えを説いてもらうことを約束したり、
「少し出てる間にこれは...。」
部屋という部屋を物凄く綺麗にしてくれたり、
料理だけじゃなく掃除洗濯なんのその。
本当に小学生?って
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