第十九話 ハンデその十一
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「山の民はまつろわぬ民とです」
「ああ、古事記とかに出て来る」
「そうした人達かも知れないですが」
「そうなの」
「そうも聞いていますが」
「そうだったのね」
「その人達もです」
まつろわぬ民と呼ばれた者達もというのだ。
「何だかんだで朝廷に従い」
「日本に入ったのね」
「その様です」
「敵であっても」
「やがてです」
戦が終わればというのだ。
「そうなっていったみたいで真田家も」
「日本に入ったの」
「そうかも知れないです」
「確か」
アイルランドの娘は考える顔になって話した。
「真田家って武田家に仕えたわね」
「赤備えはそこからですね」
赤い具足や陣羽織はだ、元々は武田家の飯富家が赤い具足等を身に着けて戦っていて真田家も踏襲したのだ。
「やっぱり」
「それで武田家って源氏よね」
「はい、甲斐源氏です」
まさにとだ、白華は答えた。
「その直系です」
「それで宝の鎧も」
「源氏の鎧です」
「八つあったうちの一つね」
「そうでした」
「その源氏に仕えたってことは」
白華に話した。
「日本に入ったことね」
「そうなりますね」
「山の民、まつろわぬ民でも」
「降ればです」
そうすればというのだ。
「受け入れられていましたね」
「そのこともいいことね」
「そうですね」
白華も確かにと頷いた。
「寛容です」
「素晴らしいことよ、それで忍者は」
「私達のご先祖様ですか」
「山の民と関係あるのかしら」
「どうも」
白華はすぐに答えた。
「その様です」
「やっぱりそうなのね」
「山で修行することが多かったですィ」
「それで山の人達とも」
「最初からです」
「関りがあったのね」
「山伏や修験道の人達もそうで」
そうしてというのだ。
「忍者もです」
「同じね」
「鬼や天狗も」
こうした妖怪達もというのだ。
「そうらしくて山姥は」
「あの人を取って食べるっていう」
「実は山の民だったと」
その様にというのだ。
「言われています」
「そうなのね」
「はい、そして」
それにというのだ。
「他の山の妖怪も」
「山の民なのね」
「実はと言われています」
「そうなのね」
「勿論本物もいますが」
「うちの学園そうしたお話多いしね」
八条学園にはとだ、アイルランドの娘は考える顔になってそのうえで白華に対して話したのであった。
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