哀しみの味
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「お前はこれからどうしていたい? 最善の判断じゃなくて、お前の判断はどうなんだ?」
「……ホライゾンは本来なら三河の君主としているべきなのでしょう。しかし、ホライゾンは軽食屋の店員であることが良かったです」
「なら、簡単だ───両方やりゃあいい。俺なんか総長兼生徒会長をしつつ馬鹿やっているし、ネシンバラは書記をやりながらキチガイ小説を書いているし、浅間なんか浅間神社の巫女をやりながら、砲撃巫女もやっているんだぜ」
「何故か後半の人は愉快な方ばかりですね」
『ちょ、ちょっと待ってくださーーい! そこでどうして私達を例に出すんですかーーー!?』
『全くだよ葵君! 浅間君の方はともかく僕の小説は青少年の心から溢れる感動巨編だよ!? 誤解が生まれる様な発言は止めて───浅間君。矢を向ける方角を間違っ───』
途中で文字が消えた不審さなんか構ってはいけないと思う二人。
だから、トーリは聞いた。
お前はどうなんだと。
その言葉を聞いて、最初はホライゾンは揺れた。
望んで良いのかと。願ってもいいのかと。実現してもいいのかと。
だが、そんな悩みの前に意志は関係なかった。
「Jud.……正直に申しまして───ホライゾンもそんな生き方を最善としたいです……!」
その声を聞いて
トーリは解ったと笑った。
「やらせるか……!」
その言葉を聞いて動いたのはトーリだけではなかった。
今まで、沈黙を選んでいたK.P.A.Italia戦士団はすぐさま行動に移した。
武蔵の学生もそれを止めようとするのだが、如何せん数の差が多すぎる。技量が違う。経験が違う。
くそ……! と叫ぶ武蔵学生がいる。
ちくしょう……! と悔しがる武蔵学生がいる。
その声を聞いても、現実は止まらない。
そのまま大量の学生が武蔵総長を止めようとする十秒前に、トーリがその大量の学生に今だ背を向けたまま、言葉だけを後ろに発した。
「頼むシュウ。ホライゾンと俺のいちゃいちゃの邪魔だ。お前の格好良い所をもう一丁見せてやってくれよ」
「仰せのままにって言ってやろうか?」
瞬間。
K.P.A.Italia戦士団の学生は轟音と共に花となって開き、そして吹っ飛ばされるという乱暴な散り方をした。
突然の敵の吹っ飛びにネイトは驚いて、そちらを見る。
いきなり何ですの……!?
二代かと思ったが、二代は今、教皇総長と相対しているから手が空いていない。ここにいる他のメンバーもあんなことが出来るのは自分か、直政だが、自分はここにいたし、直政の地摺朱雀も見えている。
となると、こちらの戦力でこんなことが出来るのは
「副長ですの!?」
いた。
丁度、人が吹っ飛
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