第十六話 発見その十八
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「その下に五人の幹部がいる」
「やっぱりそうか」
「そして全員だ」
ガルに応えてさらに言った。
「非常に邪な者達だ」
「ダグデドが碌でもない奴でか」
「共にいる者達もな」
彼等もというのだ。
「遊びで命を弄びその場を破壊する」
「とんだ屑共か」
「そうなる」
ガルの言葉を否定しなかった。
「まさにな」
「クエルボとはまた違うんだね」
スパーダはかつて自分達が戦った鳳の仲間であった者のことを思い出した。
「嫉妬とかで変わった様な」
「最初から邪悪だった」
「ダグデド達はそうなんだね」
「言うならな」
「じゃあバスコみたいなのかな」
「あの者はエゴの塊だ」
ドクターマンはバスコをそうした輩だと話した。
「己しかない、だがダグデド達はまた違う」
「悪意って言葉が出たけれど」
「悪意の塊だ」
「そうなるんだね」
「楽しみで命を弄ぶのだからな」
そうした者達だからだというのだ。
「そちらになる」
「エゴの塊と悪意の塊はまた違うっていうのは」
ハミィはドクターマンのその言葉を自分の中で反芻した、そしてそれが済んでからまた言ったのだった。
「何となくでもね」
「わかるな」
「ええ」
そうだとだ、ドクターマンに答えた。
「今言った通り何となくでもね」
「バスコにあるのは自分だけだったとだ」
ドクターマンはハミィに話した。
「私は見る、自分さえよければだ」
「他の人はどうなってもいいのね」
「利用し裏切り捨て石にしてもな」
「平気ね」
「そうだ、そしてダブデド達は仕掛け弄び」
「最後は壊すのね」
「使い捨てのおもちゃとだ」
その様にというのだ。
「命も国等も見ている」
「どちらもおもちゃじゃないよ」
怒ってだ、佐久間はドクターマンに言った。
「間違っても」
「そうだ、しかしだ」
「ダブデド達にとってはそうなんだ」
「自分達が圧倒的な力を持っているからな」
それ故にというのだ。
「そうした考えに至ってな」
「動いていたんだ」
「この地球によく似たチキュウという星でな」
そちらでというのだ。
「ひいては宇宙全体でな」
「とんでもないね」
「私の考えとは相容れない」
ドクターマンは顔を顰めさせて述べた。
「決してな」
「悪と言っても色々なのがわかったよ」
佐久間はドクターマンと話してこのことを実感した。
「種類も大きさもね」
「諸君から見ればかつての私も悪だな」
「そうなるけれど」
それは事実だがとだ、佐久間はドクターマンに答えた。
「けれどまだいいかな」
「許容範囲か」
「だって貴方にはエゴも悪意も感じられないから」
ギアの首領だった頃の彼はというのだ。
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