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第百二十九話 運動会の進展その四

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「だからきし麺とか食べてた」
「そんなイメージあったの」
「味噌カツとかういろうとかね」
「あの頃なかったでしょ」
「味噌カツは絶対にね」
 理虹は言った。
「ないけれど」
「それでもなの」
「そのイメージあったのよ」
「そうしたもの食べてるって」
「ええ、そうね」
「今と昔がごっちゃになってたのね」
「それ言ったら」
 かな恵も言ってきた。
「私豊臣秀吉さんにあったわ」
「あの人も尾張の人じゃない」
 留奈は即座に答えた。
「信長さんと同じで」
「言葉も同じだったわね」
「尾張のね」
「そうだけれど大阪にお城築いたから」
「大坂城ね」
「だからね」
 それでというのだ。
「大阪の人だってイメージがあって」
「それでなの」
「お好み焼きとかたこ焼き食べてる」
「そんなイメージあったの」
「豚まんとかね」
「蓬莱の」
「そうだったのよ」
「有り得ないわよね、実際は」
 こう留奈に言った。
「あの頃に豚まんなんて」
「豚食べることがね」 
 留奈はかな恵にそもそもと答えた。
「もうね」
「ないわよね」
「そんなことはね」 
 到底というのだ。
「薩摩位でしょ」
「あと沖縄、琉球ね」
「あの頃日本で豚食べてたのって」
「そうよね」
「まああの時琉球は王国だったけれどね」
 琉球王国だった、厳密に言うと日本ではなく琉球王国は明治維新になってから日本に入ったのである。
「それでもね」
「王家って元々為朝さんからよね」
「そうみたいだしね」
 源為朝のことである、保元の乱で活躍した彼が流されそこで王国を開いたと琉球王家は語っているのだ。
「それで民族的にも」
「日本人、大和民族なのよね」
「そうみたいね」
 こうかな恵に話した。
「だからね」
「あそこも日本に入れてるわね」
「ええ、けど当時の大坂で豚はね」 
 豚肉はというのだ。
「流石にね」
「食べてないわね」
「ないわよ」
 留奈は断言した。
「ビーフシチュー食べたことあるらしいけれど」
「豚まんはないわね」
「それでたこ焼きとかもね」
「やっぱりないわよね」
「絶対にね」
「けれどね」
 それでもとだ、かな恵は留奈に話した。
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