フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第四十話 領主の実力
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「テリュスっていう自尊心の塊みたいな馬鹿だ。だが、姦計に関してはなかなか筋はいい」
「つまり策士、というわけか。どうする?」
こそこそ話しているが、そんなことお構いなしに言葉をつづけていくウンディーネのプレイヤー。
「今日はあの暴力女はいないみたいですし、その明らかなド素人だけで私たちから逃れられるとは思わないことです。ふふふ、今日こそあなたの命をもらいうけましょう」
ご高説、とは全然違うのだが明らかに見下した様子で見てくるが、そんなことお構いなしにソレイユはルシフェルへと気になったことを尋ねていた。
「あの暴力女って?」
「・・・レヴィアのことだ」
「・・・・・・なるほど、納得」
あの印象の強い姉御的な人物か、と昨日の出来事を思い出しているとテリュスなる人物が明らかに不愉快に顔を顰めていた。
「ずいぶんと余裕があるではありませんか・・・そのド素人と貴方だけでこの戦力にかなうと思っているのですか。あなたがそこまで愚かな男だとは思いませんでした。いいでしょう。そこまで私に命を取られたいというのなら望み通りにしてあげましょう!」
ながながとおしゃべりを終えると、テリュスは手をかざす。それを合図に八人のお供はそれぞれ武器を構える。それに合わせてソレイユも構えこそしないが臨戦態勢へと入るがルシフェルがそれに待ったをかけた。
「あ〜、ソレイユ・・・ここは俺がやっから、おまえは下がって見てろ」
「・・・・・・ふぅ〜ん。じゃあ、お言葉に甘えてお手並み拝見といきますか。≪七大罪≫ってのに名を連ねるほどの実力を、ね」
「だからそれは言うなって・・・」
そう言いながら、ソレイユが後退しルシフェルが前衛に出る。それを見たテリュスは大声をあげて嘲笑う。
「くっ、くはははっははぁ・・・まさかあなた自らが戦うと・・・これは笑うしかないでしょう。いつもいつもあの暴力女に守られている、名ばかりの領主が一体この私とどのようにして・・・・・・っ!?」
しかし、その嘲笑いはルシフェルが放ったひとつの闇属性魔法がテリュスの頬を掠めたため、中断せざるを得なくなった。ただの直線的な魔法。いくら嘲笑っていようとも、テリュスの実力なら簡単に避けられる攻撃だった。しかもそれだけではない。
「わかるよな?今のはわざと頬を掠めたんだ。次は当てるぞ」
素人相手ならどこを狙っている、と嘲笑えただろう。しかし、相手は領主の地位まで上り詰めている男である。それが意味するところはただ一つ。
「さて、来い馬鹿ども。実力の差というものを教えてやる」
その言葉とルシフェルの醸し出す雰囲気にあてられ、テリュス達は数歩後退するもそこは自尊心の塊と評された男。今のルシフェルを見ればおのずと実力
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