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第四十話 領主の実力
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・・」

「ごめんね、何から何まで・・・」

二人が風呂場の方へと消えていくと桜火はポツリとつぶやいた。

「朝食はシジミの味噌汁だな」

タイミングよく冷蔵庫に入っていたシジミを取り出しながら桜火はほかのメニューを考えていく。



二人が風呂から出てきたのが一時間後のことで、現在はAM8:00をちょっとすぎたくらいの時刻に三人は朝食をつついていた。白いごはんに鮭の切り身、卵焼きとシジミの味噌汁といった典型的な日本の朝食だった。

「結局あの後ALOはやったの?」

「やったよ」

ある程度二日酔いが冷めたらしく、先ほどとは打って変わった様子で話していく焔。隣では瑞希も興味津々といった様子で耳を傾けている。

「どうだった?」

「やっぱりSAOとは違うな。特に魔法や飛行と言ったものは新鮮だった」

「まぁ、それがうりのゲームだからね」

それからは普通に談笑しながら箸を進めていた。食べ終わった後の片付けは焔と瑞希が担当し桜火はリビングでくつろいでいた。そんな中、思い出したように桜火は焔と瑞希に言った。

「そういえば、さ・・・昨日聞けなかったんだけど、勢力図とか教えてほしいんだけど・・・」

「いいわよ。なら、この片付けが終わってからね」

―――五分後

片づけも終わり、リビングで三人はくつろぎながらALOについて語り合っていた。

「えっと、つまり、それぞれの種族の実力者たちを総称した呼び名があると?」

「ええ、≪火妖精の三将≫、≪風妖精の五傑≫、≪土妖精の四天衆≫、≪水妖精の(アルコバレーノ)≫、≪闇妖精の七大罪(アルカンシェル)≫、≪猫妖精の三獣士≫、≪音楽妖精の六詩人(ローレライ)≫、≪影妖精の六道(りくどう)≫、≪鍛冶妖精の三巨頭(アルティフェクス)≫、ね。今はこれに名を連ねる、もしくは連ねたプレイヤーがそれぞれの種族を率いているはずよ」

「なるほどな。けどそれって世代交代とかあるんじゃないのか?それに今はってどういうこと?」

「昔・・・黎明期の話になるけど、各種族にそれぞれその上、いわゆる初代領主たちがいたのよ。今はある事情から世代交代が起こってその初代領主たちはいないわ」

「なら、今の領主の名前とか具体的にわからないのか?」

「わかるわよ、と言っても私たちがわかるのは少し前のことよ?それでもいいなら教えるけど?」

焔の言葉に桜火は首を縦に振ることで意を示した。それを受けた焔は自身が知っているだけの情報を桜火に教える。

「サラマンダーはモーティマー、シルフはサクヤ、ノームはアラン、ウンディーネはドロシー、インプはルシフェル、ケットシーはアリシャ・ルー、プーカはロゼ、スプリガンはシェイド、レプラコーンはフェリクス、だったはずよ
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