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夢幻水滸伝
第三百五十話 西部統一その五

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「回転砲塔がない、車体の左右に機銃のある」
「そうした戦車ですね」
「我が軍の戦車とは違います」
「速度も遅く装甲も薄く」
「攻撃力も弱いですね」
「しかも射程も短い」
 攻撃のそれもというのだ。
「騎兵隊も装備は落ちる」
「しかもそちらも数は少ない」
「それで、ですね」
「そうした部分を衝いてですね」
「そうして攻めますね」
「そうする、ここはな」 
 こう言ってだった。
 トウェインは突撃して来る駅の戦車隊と騎兵隊に空と陸からの攻撃を集中させた、圧倒的な火力で攻め敵の戦車や騎兵を文字通りに吹き飛ばした。
 戦車も人も馬も爆発と共に次々と吹き飛ぶ、そうしてだった。
 敵軍に大きなダメージを与えた、戦車隊も騎兵隊も動きが止まった。トウェインはそれを見て間髪入れずに告げた。
「そろそろ敵の大砲の射程に入る」
「後方の砲兵隊が動いています」
「すぐに砲撃が来ますね」
「敵軍のそれが」
「それでや」
 その攻撃が来るからだというのだ。
「ここはや」
「はい、即座にですね」
「敵の砲兵隊に攻撃を仕掛けますね」
「そうしますね」
「そや、爆撃を行い」
 そうしてというのだ。
「こっちの大砲もや」
「砲撃を加える」
「そうしますね」
「次は」
「そうするで、そしてや」 
 敵の砲兵隊に攻撃を加えてというのだ。
「そちらにもダメージを与えてな」
「砲兵隊も無力化させ」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「歩兵隊も叩く、ええな」
 こう言って次はそろそろ攻撃を加えてきそうな敵の砲兵隊に攻撃を浴びせた、そちらに攻撃を集中させてだった。
 彼等も吹き飛ばした、動きが鈍い大砲達は攻撃を避けられずこれまた次々と吹き飛ばされ残骸となっていった。
 そしてだ、その後でだった。
 歩兵隊となるが劣勢の戦局にだった。
 デリーロは苦い顔になってだ、共にいるガーランドとオコナーに話した。
「流石ね」
「ああ、トウェインさんの采配はおらっち達以上やな」
「見事ですね」
「兵器の質と数の違いをちゃんと把握して」
 二人にそうしてと話した。
「的確な戦術でね」
「こっちの戦力を奪ってくな」
「確実に」
「そうしてくることがね」 
 まさにというのだった。
「流石と言うしかないわ」
「ほんまやな」
「その通りですね」
「砲兵隊もやられたわ、残る戦力は」
 司令部のテーブルの上に置かれた地図の上にある両軍の駒達を見つつ話した。
「一番数が多い歩兵隊やけど」
「その歩兵隊もな」 
 ガーランドが苦い顔で応えた。
「この調子やとな」
「集中攻撃を受けて潰されるわ」
「そうなるわ」
「そうよね」
「それでや」 
 ガーランドは強い声で提案した。
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