第十九話 ハンデその五
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「ネイティブの」
「インディアンって呼ばれてた」
「あの人達ですね」
「そう、アメリカ人ってね」
「アメリカ以外の国から人達とのことで」
「それでね」
「インディアンの人達は」
アイルランドの娘達に話した。
「アメリカ人とはですね」
「みなされていないっていうはね」
「差別そのものですね」
「最初からアメリカで暮らしていたのにね」
「アメリカ人でないとか」
「そうしたこともあるしね」
世界にはというのだ。
「差別はあるわ」
「何処にもですね」
「そうよ」
こう白華に話した。
「本当にね」
「そうですね」
「それで日本にも」
今自分達が暮らしている国にもというのだ。
「差別ってあるわね」
「被差別部落もあります」
「そうよね」
「何処でもありますね」
「ええ、差別はないに越したことはなくて」
「実際にそうですが」
「中々ね」
これがという口調で白華に話した。
「なくならないわね」
「そうですね」
「アイルランドも独立したけれど」
この国の人達にとって悲願であった、第一次大戦後のことだ。
「今もね」
「イギリスにアイルランド系の人いますね」
「結構ね」
北部六州がイギリス領であることも大きく影響している、独立の際イングランド系住民や国教会の信者が多いこの地域はイギリスに残ったのだ。
「それでよ」
「まだ問題、差別が残っていますか」
「そうなのよ」
白華に苦い顔で話した。
「差別は中々よ」
「なくならないですね」
「どの差別もね、それで被差別部落も」
「今もあります、ただ」
「ただ?」
「日本でも知らない人もいます」
部落差別の存在をだ。
「これが」
「そうなの」
「はい、そうです」
「有名でね」
「誰でもですね」
「知っているものじゃないのね」
「被差別部落が少ない若しくはない地域もあります」
日本にはというのだ。
「関西では多いですが」
「他の地域だと少なかったりもするのね」
「ない地域もあります」
「そうなのね」
「それで身近にありませんと」
被差別部落がというのだ。
「知らないものです」
「そうなのね」
「とはいっても他にも差別がありますが」
日本にはとだ、白華は残念そうな顔で話した。
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