第十九話 ハンデその一
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第十九話 ハンデ
白華はこの日首を寝違えた、それで言うのだった。
「首が動かなくて」
「それでなの」
「今は満足に動けないのね」
「そうなのね」
「そうなのです」
クラスメイト達に話した。
「困りました」
「そういう時あるわよね」
「寝違える時って」
「それで首を動かしにくくて」
「その分辛いのよね」
「その日は」
「久し振りにです」
白華は困った顔で言った。
「こうなりました」
「今日は安静ね」
「少なくとも首は」
「そうしないとね」
「はい」
まさにというのだ。
「そうです」
「それで今日部活は」
クラスメイトの一人が尋ねた。
「出るの?」
「部活は出ます」
一も二もない返事だった。
「そちらは」
「大丈夫なの?」
「首は痛いですが」
このことは事実だがというのだ。
「別に歩いてもです」
「痛くないの」
「とある方向に動かしますと」
そうすればというのだ。
「痛いだけで」
「歩いてもなの」
「走ってもです」
そうしてもというのだ。
「さっきちょっと走ってみましたが」
「痛くなかったの」
「はい」
そうだったというのだ。
「ですから」
「部活は出るのね」
「首が痛くてもです」
そうであってもというのだ。
「別に動かして悪くなることもです」
「寝違えただけだとね」
「ないですし走られたら」
そうであったらというのだ。
「ランニング位出来ますから」
「いいのね」
「そうですから」
だからだというのだ。
「部活はです」
「出て」
「汗を流しまして」
そうしてというのだ。
「鍛錬を積みます」
「そうするのね」
「はい、ただ」
「ただ?」
「右の方が痛いので」
首のというのだ。
「手裏剣を投げるのは」
「無理なの」
「そう思います」
こう言うのだった。
「どうも」
「手裏剣はそうなのね」
「はい」
まさにというのだ。
「そちらは」
「手裏剣投げられないと」
「忍者って辛いわよね」
「忍者イコール手裏剣だし」
「そうだから」
「いえ、手裏剣は投げるよりもです」
すぐにだ、白華はクラスメイト達に答えた。
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