暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜漆黒の剣聖〜
フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第三十八話 妖精郷での出会い
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宴会(?)が終わりをつげ各々帰宅していき、後片付けは明日に回し、現在の時刻は十時ちょっとすぎたところである。焔と恋人である瑞希は仲良く焔の部屋。桜火は自分にあてがわれた部屋でナーヴギアを見つめていた。かつては自分を苦しめたものであり、自分の命をつないでくれたもの。そして、大切な出会いをもたらしてくれたものであった。

「また、よろしく頼むぜ」

一声かけ頭にかぶるとベッドに横になる。そして―――

「リンク・スタート」

SAOの中で剣の頂に立つと称されたものは妖精の住まう世界へと旅立った。



セットアップステージが終わり、虹色のリングをくぐると暗闇に到達した。そんな桜火を出迎えたのは合成音声だった。

【ようこそ。アルヴヘイム・オンラインへ】

アカウント情報登録ステージに到着した桜火は合成音声の案内に従い、アカウントおよびキャラクターの作成を開始した。パッケージ購入特典で一ヶ月は無料プレイが可能らしいが今の桜火にはどうでもよかった。

「キャラクターネームは・・・ソレイユでいいか」

少しだけ悩んだ末導き出した答えは、二年という時間を過ごしてきたもう一人の自分の名前だった。

「種族はインプで、と」

ソードアート・オンラインのとき見たく細かくキャラクターを作成できるのではなく、自動で決まるらしい。

「(ぶっちゃけ、そっちの方がありがたいんだよね)」

後々後悔するとも知らずにそんなんことを思っていると、アカウント情報登録ステージが終了した。

【それでは幸運を祈ります】

その言葉に見送られ、桜火は落下していった。



徐々に異世界の姿が姿を現す。落下地点をよく見ると無数の穴が空いた岩山が見える。スタート地点は自身の選んだ種族の領地からということらしいのであれがインプ領なのだろう、と勝手に結論付けるソレイユ。
そんなこんなでインプ領にあるスタート地点に到着したソレイユの第一声は

「さて、と・・・ここがインプ領か・・・なんつーか・・・暗いな・・・」

だった。まぁ、闇妖精というのだから暗闇に住んでいてもおかしくないよな、と再び勝手に結論づけると右手を振ろうとしたところで一際立派な建物から女性のものと思われる絶叫が響き渡った。

『あんの、馬鹿領主はいったいどこに行きやがったぁぁぁぁ!!!!!』

いきなりの絶叫についついポカンとしてしまうソレイユだが、自分には関係ないと思い直し、改めて右手を振った。しかし、思い通りのことが起きなかったので今度は左手を振ってみると目的のものが出現した。

「・・・紛らわしい」

ぼやきつつもメニューウインドウを操作し、ステータスウインドウを開くと目を瞠ったHPやMPと言ったものは初期値と思われるが、所持金とスキル
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