フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第三十八話 妖精郷での出会い
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ということになる。そんな中をソレイユは左手をコントローラーの形にしてそれを操作しながらふわふわのろのろとあてもなく飛んでいく。
ちなみに今のソレイユの格好はというと、髪型などは基本変えることはしなかったが結び目に鈴のついた簪を差した(もう女性に見え様が見えまいが自棄になっている)。服装は黒のTシャツにカゴパン、その上から漆黒色の長羽織を着て、首にシンプルクロスに黒色のマフラーを巻いている。
「だれかいないかな〜・・・・・・・・・、ん?」
プレイヤーだろうとMobだろうとなんでもいいから出てきてくれ、と言いたげに飛んでいるソレイユだったが南の方面で爆発音らしきものが聞こえたため、そちらに飛んでいくことにした。
◆
「ったく、いい加減しつこいぞ・・・」
「なに余裕かましてんだよっ!?今の状況がわかってんのか、ああっ!!」
黒色のローブを羽織ったインプの男性プレイヤーがめんどくさげに悪態を吐くと、赤い重厚な鎧を着たサラマンダーの三人のうち一人がランスを構えインプの男に猛スピードで突っ込んでいく。
「わかったうえでの余裕なんだがな・・・」
だが、その男はそんなことお構いなしに溜息を吐いてひらりとその突撃を避ける。続いて第二撃、第三撃と突進していくが、その男にあたることはなかった。それどころか、突っ込んできたサラマンダーにカウンターで魔法攻撃を食らわすほどであった。
「くぅっ・・・お、おい、あんたも見てないで手伝ってくれ!!」
なすすべなく魔法攻撃を喰らったサラマンダーは上空にいる赤い短髪に黒いコートを羽織り、背中に野太刀を背負うもう一人の男性サラマンダーに声を張り上げたが、そのサラマンダーは特に何をすることはなかった。
「断る。俺はただの付き添いで来ただけなんだ。そこまでする意味がない」
「なっ!?りょ、領主の命令なんだろ!?いくらあんたといえど、逆らえばレネゲイトされるんだぞ!!」
その男の言葉に重装備なサラマンダーたちに動揺が走る。さすがに聞き捨てならなかったのか、さらに声を張り上げるがそれさえも意味はなく、さらには驚くべきことまで口にした。
「いっそレネゲイトされた方がいいんだがな・・・」
「そいつは無理だろ、フォルテ。あのモーティマーがそんな馬鹿なことするはずがねぇからな」
軽装備のサラマンダー、フォルテにインプの男性、ルシフェルは現サラマンダー領主の性格を考えたうえでそう言ったが、その領主の性格はルシフェル以上にフォルテの方が熟知している。故に―――
「だから苦労が絶えないんだ・・・ハァ・・・」
―――溜息しか出ない状況なのである。
「お疲れさん」
「他人事だと思っているだろ」
「まぁ、実際に他人事だしな」
労いの言葉をかけ
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