第十六話 発見その十一
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「しかしだ」
「それでもですか」
「私は最早全てが終わったのだ」
こうラプターに告げた。
「だからな」
「私達にはですか」
「ついていかない、そしてだ」
「それぞれの組織にもですか」
「同じだ」
ついて行かないというのだ。
「そうする」
「そうですか」
「私の知力と技術が必要か」
「彼等はそう考えています」
ラプターは正直に答えた。
「まさに」
「その知力と技術もな」
「今はですか」
「枯れた、ギアが崩壊した時にだ」
まさにその時にというのだ。
「私のそうしたものはな」
「そういうのって枯れるのか？」
「疑問だよね」
ガルとスパーダはドクターマンの今の言葉にそれぞれ疑問を呈した、そのうえで本人に対して言うのだった。
「ずっと頭にあるよね」
「そうしたものはな」
「あるにはあるが」
ドクターマンもそのことは否定せずに答えた。
「しかしもう出ることはない」
「そういう意味で枯れてるのか」
「そうなんだね」
「そういうことだ、もう私はここでだ」
「お店をやってか」
「それでなんだね」
「余生を過ごしてな」
店を経営しつつというのだ。
「終えるつもりだ」
「それはわかったけれど」
ハミィはドクターマンの言葉に頷きつつ彼に問うた。
「貴方飛行機に乗ってね」
「先日のことか」
「沖縄に戻っていたのね」
「東京の方に仕事の話でな」
「だから飛行機に乗っていたの」
「そうだったが何故そのことを知っている」
「大和が感じたのよ」
ジュウオウイーグルである彼がというのだ。
「そうだったのよ」
「そうだったか、わかるか」
「大和にとっては偶然だったけれどね」
「そうであるなら大丈夫だな」
ドクターマンは微笑んで述べた。
「これからこの星で何があろうとも」
「何かって？」
「それぞれの組織の者達が蘇ったというが」
ドクターマンはこのことについて話した。
「私には誰が蘇らせたかわかる」
「それは誰だ」
即座にだ、チャンプが問うた。
「一体」
「神だ」
一言での返答だった。
「それはな」
「神？それはまさか」
バランスは神と聞いて言った。
「ゼンカイジャーの人達と対した」
「その神だ、彼がだ」
「それぞれの組織の幹部達を蘇らせたのですか」
「私はそう見ている」
「そう言われますと」
バランスは考えてからドクターマンに応えた。
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