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第三十七話 宴会と下調べ
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武術の世界では、な」

「武術の世界では?」

「ええ、そうです。『月影の三人の闘神と一人の鬼神』の話しは前にしましたよね?」

「ええ。三人の闘神の一人が焔だということは聞きました」

確認するかのような言葉に同意したのは渚。その言葉を聞いた正宗は続きを語っていく。

「そのなかで、一人の鬼神というのが彼のことです」

「へぇ〜、人は見かけによらないというが・・・その典型例という訳か。なぜ、鬼神なんだ?」

頷きながらもふとした疑問を口にする蓮に答えたのは迅でも正宗でもなかった。

「落ちこぼれという扱いをされながらも、流派の技をほぼ使えないにも関わらず、己が一族において片手で数えられるほどの存在へとなっていたからよ」

桜火以外が声のした方を向くといくつかの皿を持った焔が立っていた。

「畏怖の念を込めて呼ばれたのが鬼神。基本を極めた桜火の武は皮肉にも鬼と例えられたのよ」

「おれ的には別にどうでもいいんだけど。それより、おれは姉さんの恋人が同性だったっていうのが驚きだな」

「・・・翡翠の影響よ」

「それは・・・ご愁傷様?」

桜火の隣に腰を下ろしながら言う焔に言葉がなくなる桜火。若干テンションが下がった二人を見た瑞希は今思い出したかのように桜火に言った。

「そういえば、桜火君って焔に用事があったんじゃないの?」

「・・・そういえば、そんなこと言ってたな。おれたちのことは別に気にする必要はないぞ?」

「そうですよ。ことによっては私たちも力になれるかもしれませんし」

瑞希に続き、燕や奏もまくしたてるように口を開く。それを聞いた桜火は焔に件の用件を伝えた。

「≪アルヴヘイム・オンライン≫について教えてほしいんだ」



「これは、また、ピンポイントというか、なんというか・・・」

「ええ、まさか、その名前が出てくるとは思いませんでした・・・」

正宗と渚の反応を見た桜火は首をかしげる。他のメンバーの反応をうかがってみると、二人に似たり寄ったりな反応だった。それに桜火が首をかしげるのは当然である。

「えっと・・・?」

「えっとね、桜火君・・・私たちは、そのアルヴヘイム・オンラインで知り合ったのよ。だから、みんなこんな反応なの」

「・・・なるほど」

瑞希の説明に納得する桜火。数奇な運命もあったものだ、と心の中で呟きながら。

「それで、何が知りたいの?」

「まぁ、いろいろと・・・」

そこから桜火の問いに答えていく焔たち。ある程度質疑応答が終わると、桜火は少しばかり考えた後、溜息を吐いた。

「確証はないが、これはログインした方が早いかな・・・」

「それなら、私の使う?」

焔の申し出を桜火は首を振って遠
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