第二章
[8]前話
「それで実は食べる量もね」
「すげえな」
酒井は前にあるものをどんどん食べる静香を見て言った。
「こう言ったら何だけれどな」
「力士さん?」
「プロレスラーみたいだな」
こう言うのだった。
「もうな」
「そう言うのね」
「ああ、それだとな」
「いや、実はね」
静香は酒井の言葉を受けて彼に笑って返した。
「大学卒業したらってスカウトされてるの」
「女子プロ団体からか」
「八条レスリングからね」
「もう就職も決まってるのかよ」
「いや、まだ受けるって言ってないけれど」
「けれど在学中からだろ」
「ええ、けれど私格闘技はね」
そちらはというのだった。
「興味ないし経験もね」
「ないか」
「だからね」
それでというのだ。
「そっちはないわ」
「そうなんだな」
「ジムからもスカウトされてるし」
「八条スポーツジムか?俺も会員だよ」
「そうなの」
「そこで社員さんとしてか」
「インストラクラーかね。それか車の」
こちらもというのだ。
「大型持ってるし」
「そっちに就職するかも知れないか」
「若しかしたらね」
「どっちにしても仕事あるんだな」
「嬉しいことにね」
「それはいいな、じゃあ俺毎日みたいにジム通ってるからな」
酒井は自分もビールを飲みつつ笑って話した。
「そっちに就職するかもな」
「じゃあ同僚になるかもね」
「地元の大学通ってるけどな」
「若し同僚になったら」
「その時宜しくな」
「こちらこそね」
二人で笑顔で話した、そして同窓会を楽しんだ。
後日静香はジムに就職した、そして酒井もであり。
職場は違うがそれぞれ充実して仕事をしていった、静香は就職してからもよく運動しよく食べた。そしてスタイルはそのままであった。
子供の頃太っていた美女 完
2024・5・25
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