第一章
[2]次話
ケチケチ旅行
横沢怜奈は普通の家の普通の大学生である、生活に困っているかとそうではない。両親はしっかり働いていてお小遣いは貰っていてアルバイトで自分の貯金も増やしている。
茶色がかったふわふわした髪の毛をセミロングにしていて大きな垂れ目で睫毛は長い。ピンクの波がかった唇で顔は小さく背は一五五位で色白で均整の取れたスタイルだ。
趣味は旅行だ、その旅行はというと。
「つくづくね」
「節約してるっていうのね」
「ケチってるわね」
「それ彼氏にも言われてるわ」
大学の同じ学部で同じサークルということで親しくなりそこから付き合った諸星登志夫のことも話した、背が高くすらりとしていて濃い眉と分厚い唇に引き締まった面長の顔に黒く縮れた髪の毛を持つ青年だ。
「せこいって」
「そう、あんたケチなのよ」
「旅行の仕方が」
「他のこともそうだけれど」
「お金は大事だからね」
怜奈はそれでと話した。
「それでね」
「節約してるのね」
「いつもね」
「旅行でもなのね」
「そうなの、節約して」
そうしてというのだ。
「貯金もしてるの」
「貯金も趣味なの」
「そうなの」
怜奈も否定しなかった。
「そちらもね」
「それでケチケチして」
「節約してね」
「旅行してるのね」
「そうよ、今度も登志夫君と行くけれど」
旅行にというのだ。
「そうするわ」
「ケチるのね」
「節約するわ」
こう言って実際にだった。
怜奈は地元から福岡にまで旅行に行った、福岡まで青春切符で普通の列車で時間をかけて行ってそうしてだった。
ネットで探した安いホテルに泊まってだった。
観光場所に行った時も学生割引や他のあらゆる割引を使って節約した、それで登志夫に笑って言われた。
「こうした旅行いいね」
「楽しんでるのね」
「僕は旅行自体が好きだから」
それでというのだ。
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