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Fate/WizarDragonknight
”激唱インフィニティ”
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アウラが、ぼそりと呟いた。

「……私は何か間違えたことを言ってしまったみたいじゃない」

 そして。
 波のように、死体たちが響へと向かう。
 だがすでに、響の胸には。

「唄があるッ!」

 黒く染まった拳のカートリッジを引くのと同時に、それは流れ出した。

___いざ飛ばん!___
「Let’s fly!」
___空へ___

 響の掌底は亡者たちを空気ごと吹き飛ばし、さらに攻め立ててくる参加者の亡骸たちの攻撃を受け流す。
 さらに体を回転させ、マフラーで背後のファントムだったものを突き飛ばす。

___いざ行かん!___
「Let’s fly!」
___明日へ__

「面白い……面白いぞ! ランサー!」

 パピヨンはその背に蝶の翼を宿し、指を鳴らす。
 無数の蝶が群れを成し、響へ迫るが。

___最上のシンフォニック___
___声を「ひとつにたばね!」___

 響のハッケイは、蝶たちを一気に蹴散らし、爆発させる。さらに、両足を揃えてジャンプ。
 イグナイトの力により強化された跳躍力は、パピヨンとの距離を一気に詰める。

「何!?」
___胸に夢は___
「Let’s fight!」
___あるか?___

 響がパピヨンの胸に繰り出す拳。
 それは、彼の体と表情を大きく歪める。響は体を捻って空中で回転し、かかと落としでパピヨンを地面へ突き落とす。

___アツイ歌が___
「Let’s fly!」
___あるのか?___

 地上へ着地した響へ、今度は無数の氷柱が襲う。
 バク転を繰り返すごとに、彼女がいた場所に氷の槍がそびえたつ。

___ほとばしる程___
___君の___

 そしてバク転を繰り返しながら、響は着実にフロストノヴァへ近づいていく。

「っ!」

 フロストノヴァは手を地面に押し当てる。
 すると、地面から波打つように現れた氷が、一気に響を襲う。
 だが。

___熱き熱___
___爆せる___

 両手を合わせ、再び響の体は跳躍。
 氷の波を抜け、一気にフロストノヴァの背後を取った。
 フロストノヴァが振り向くまで、そのほんの少しの間に、響は彼女の腹へ掌底を放っていた。

___無限大のソウルが___
___手と手を繋ぐよ___
「……っ!」
「激唱インフィニティイイイイイッ!」

 華奢なフロストノヴァの体は吹き飛び、彼女が先の攻撃で繰り出した氷の波を打ち砕きながら転がした。

「あら、いい駒ね。今いる駒全部交換してあげてもいいわ。私の物になりなさい」

 アウラは響へ天秤を向けた。
 すると、天秤の両側に白い魂が乗せられる。
 片方はアウラ。そしてもう片方は、響。
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