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星河の覇皇
第八十六部第四章 エウロパが受けた衝撃その十七

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「何も学ばず何も知ろうとせず何の教育も受けない」
「そうした人物は、ですか」
「男爵としてはですか」
「どうにもですか」
「好きになれない、何もしたくないのならだ」
 それならというのだ。
「石と同じだ」
「石ですか」
「その辺りに転がっている」
「それと同じですか」
「そして実際に何もしないで学ばないで動かないならな」
 それならというのだ。
「そんな人は成長しないしだ」
「何にもなれない」
「そしてエウロパにも貢献しない」
「この国に」
「そうもなりますか」
「エウロパに産まれたなら」
 フレッセルはそのエウロパの者として話した、それは彼にとっては非常に確かなそして揺るがないものであることが言葉にも出ていた。
「それならだ」
「エウロパに貢献する」
「我が国に」
「父なるエウロパに」
「そしてエウロパの者達に」
「そうすべきだ、エウロパは全てだ」
 エウロパの者にとってというのだ。
「それならだ」
「是非ですね」
「それならですね」
「エウロパにその生涯を捧げる」
「そうあるべきですね」
「何故揺り篭から墓場までか」
 エウロパのその高福祉政策のことも話した。
「それはだ」
「エウロパの者だからこそ」
「それ故ですね」
「そこまでの福祉がもたらされますね」
「左様ですね」
「そうだ、それがなくてはだ」
 その心構えがというのだ。
「駄目だ、エウロパの為に己を磨き」
「教育を受け」
「そして立派な人間になり」
「その力でエウロパに尽くす」
「エウロパの者の力になることですね」
「これは階級に関係ない」
 貴族であっても平民であってもというのだ。
「この国の者ならな」
「誰もがですね」
「エウロパの為に全てを捧げる」
「そうしないと駄目ですね」
「愛するこの国の為に」
「そうでなければならない」
 絶対にというのだ。
「だからそうしただ」
「無為な者はですね」
「男爵としては残念に思う」
「左様ですね」
「自分に出来ることでだ」
 それでというのだ。
「出来るだけでもいい」
「兎角ですね」
「己を磨き」
「そして力を備える」
「教育によって」
「そしてエウロパに貢献することですね」
「私が言うことはな、私は代々教育の家に生まれた」
 そのフレッセル男爵家にだ、そして彼自身これまで教育者になる教育を受けて来て教育の分野で政治に携わっている。
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