第7話:人魚島の罠
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撃を浴びせようと試みるが、思った程効果が無い。
「みずなのに……でんきが効かない!?」
グートミューティヒにとっては想定外の事だった。
みずタイプのポケモンはでんきタイプのポケモンに弱いと思い込んでいたからだ。
だが、グートミューティヒは冷静に戦い方を変えた。
「予想外の前では常識は無力って訳ですか……頭が痛いなぁ……」
次はフシギダネを出すが、つるのムチもあまり効果が無さそうである。
「くさタイプも駄目か!?『理屈じゃないのよ男は!』とはよく言ったモノだが、ここまで理屈が効かないと……やっぱ作戦が立て辛い!」
その間も、巨大魚は漁船に何度も体当たりをして甲板を何度も揺らした。
「うわぁー!?そこまでして冷静さを失いたいかぁー!?」
だが……それが巨大魚の首を絞める結果となった。
モンスターボールからバニプッチが飛び出してしまったからだ。
「バニプッチ!?みずタイプにこおりタイプ……」
でも、でんきもくさも効かないのであれば、常識や理屈も効かないと判断するのが妥当だろうと結論付けたグートミューティヒは、改めてバニプッチにこごえるかぜを放つ様命じた。
すると……こうかはばつぐんだ!
「もがき苦しんでいる!?アイツ……寒さに弱かったのかぁー」
バニプッチのこごえるかぜに苦しむ巨大魚は、誘惑の歌を歌い続ける人魚達にバニプッチを襲わせようとするが、当の人魚達は普通にでんきに弱かった。
「あ、人魚達は普通にでんきに弱かったのね?」
人魚の全滅を確認した巨大魚は慌てて逃走を謀る。
だが!
「逃がすか!お前達に騙された漁師達の鎮魂の為にも!エンジェル!」
グートミューティヒが放った光弾が巨大魚に命中したのを確認したバニプッチがダメ押しのこごえるかぜを放った。
「オエーーーーー!」
断末魔の叫びを上げながら水中に沈み、しばらくして水面に腹を晒しながら息をひきとる巨大魚であった。
先日漁獲量減衰に対して文句を言った貴族が、例の巨大魚から逃げ切った漁師の証言を基にモンスターの索敵を開始する。
すると、
「あれは!?」
「何が遭った!?」
「ダークマーメイドです!既に死んでおりますが」
「死んで?」
そう。
証言の場所に有ったのは、グートミューティヒが撃破した複数の紫色の人魚達と巨大魚の死体だけだった。
だが、
「そんな馬鹿な!?俺が見たモンスターはそこまで大きくねぇ!」
目撃した漁師の証言と現場の惨状との食い違いに困惑する討伐隊。
そこで、腹を晒しながら屍を晒す巨大魚をその場で解剖してみると、胃から人骨や衣服などが大量に発見された。
「やはり、漁船行方不明事件はこいつらが犯人で間違いないです」
「そんな!?」
漁師達が目撃と現実の乖離に混乱している中、貴族はある推測を立てた。
「まさか……お前達を叩き
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