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ポケットモンスター対RPG
第7話:人魚島の罠
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トミューティヒが今回の事件について推測している間も、漁船群がどんどん小さな岩山に近付いて逝く。
「ってやば!?このままじゃ岩山に激突する!」
グートミューティヒは隠密行動を諦めて船員を叩き起こそうとするが、
「歌に誘われたら駄目だ!殺されるぞ!」
「それにしても……なんと美しい歌声だろう……」
「皆さん!目を覚まして!これは罠だ!」
「もうどうでも良いわ」
「あんな素晴らしい歌を聞きながら死ぬのなら」
「それも良いんじゃないの」
既に船員全員が謎の歌に完全に洗脳されていた。
「これは……ただの大声だけじゃ駄目だ!他に何か手は……」
だが、グートミューティヒがもたもたしている間にアンコウとノコギリザメが合体したかの様な巨大魚が水面に現れた。
「やはり人間と敵対しているモンスターの仕業だったか!?と言うか、あの貴族が指摘した時点でこの展開は予想出来た……」
グートミューティヒは港町の大人達と文句を垂れた貴族とのやり取りを思い出し、改めてあの港町の危機感の少なさを実感した。
「……無理だろうな。あの様子じゃ証人や目撃者も帰って来ないっぽいし……」
取り敢えずモンスターボールからムウマとピカチュウを取り出した。
「ムウマ!なきごえだ!」
ムウマが大声で泣き出すと、さっきまで謎の歌に操られていた船員達が一斉に目を覚まし、岩山から何かが水面に落ちた音がした。
「ハッ!?」
「俺達はいったい何をしていたんだ!?」
そして、ムウマとピカチュウの姿を確認した途端、船員達は一目散に漁船から逃げ出した。
「うわぁー!?モンスターだぁー!」
「まさか……あの歌もこいつらの仕業か?」
「船を捨てろぉー!歌が届かない所まで逃げるんだぁー!」
ムウマのなきごえのお陰で正気に戻った癖に、恩を仇で返す様に漁船を捨てて逃げ出す船員達を見て呆れるグートミューティヒ。
「……今回だけは……ポケモンとモンスターの区別がつかない設定に感謝だな……」
それに、グートミューティヒにとって問題はこの後だ。
水中から紫色の人魚が次々と現れ、先程の巨大魚もグートミューティヒしか残っていない漁船を恨めしそうに睨んだ。

巨大魚がジャンプしてグートミューティヒが乗る漁船を飛び越えた。
「うお!?あぶねー!」
そう、巨大魚はわざとグートミューティヒに当たる高さで漁船を飛び越えたのだ。
グートミューティヒが慌ててしゃがんだのでどうにか躱したが、紫色の人魚達が先程の歌を再び奏で始めた。
「クソ!あの歌を何とかしないと、冷静さが奪われる!?」
すると、ムウマが何かに気付いてグートミューティヒを突き飛ばし、グートミューティヒの背中すれすれを大量の水流が通過した。
「クソ!油断出来ないのオンパレードだな!サンキュームウマ!」
その間、ピカチュウが巨大魚に電
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