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うちの犬
第二章

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 実はこの犬は気弱なだけでなく結構我儘です。散歩の間時々立ち止まるのですがそうなると中々動きません。しかもここで性格の悪い犬なら強引に引っ張って行くのですが。
 何分性格はのどかで優しいですし外見もむくむくとして愛嬌があります、そうした犬ですから無理強いがどうしても出来ないのです。
 だから一旦立ち止まるとまた動き出すまでやれやれと思いながら待ちます。それにです。
 その散歩の間結構道を選びます、小さな子供がよくいる場所は行くことがありませんし足の赴くままに行きたがります。
 その日によって歩く時間と長さは決まっていません、犬の散歩は本来飼い主が決めるものでそうしているつもりでもどうしてもその我儘を聞いてしまいます。とはいっても躾は忘れていませんし言うこともちゃんと聞く犬ですが。
 日々、夏も冬も雨の日以外は毎日一緒に散歩をしています、ですが最近はそれだけでは足りないと感じるようになりました。
 それで毛が長いこともありブラッシングもはじめることにしました。これまでは両親がしていたのですが僕がさせてもらうことにしました。
 すると僕がブラシを持って来ただけで傍に駆け寄って来て大人しく待ってブラッシングを受ける様になりました、この時も凄く大人しいです。
 ブラッシングも毎日する様になりました。御飯も朝夕あげて僕と我が家の犬の仲はより親密なものになりました。
 しかし僕は彼女にとって第一ではありません。最初に彼女を飼うことを決めた父、そして母を見ると必ずそこに向かって長い毛の奥の目を輝かせて尻尾をぱたぱたとさせます。
 僕と一緒に散歩に行く時も同じです。父や母の姿を見ると絶対にそこに行って顔を向けて尻尾を動かします。それまで僕の方に来ていてもです。
 犬は家族を見て動くといいますがまさにそうです。彼女にとって僕はあくまで三番手です。
 それでも僕と一緒に仲良く散歩をして日々を過ごしています、例え一番でなくとも毎日楽しく暮らせればそれでいいか、とも考えだしています。
 後の課題はうちには猫、雄の大きなスコティッシュフォールドがいますが彼と仲良くしてもらうことです。彼女はとても優しい性格で彼にも友好的なのですが猫の方がその大きさに怯えています、このことをどうしていこうかと考えている最中です。
 今以上によいものにしていきたい、これは犬についても同じの様です。これからも犬と一緒に楽しく今日よりもいい状況にしていきたいと考えています。


うちの犬   完


                           2013・1・27

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