第一章
[2]次話
トイプードルは気が強い
国崎家の愛犬ふわりはトイプードルである、そのトイプードルの中でも脚が短いドワーフタイプでティーカップに近い位小さい。
だがそのふわり、雌の彼女を見て一家の息子でラーメンのチェーン店で働いている洋介は母の百合子にこんなことを言った。
「ふわり今日コリーに鳴いたんだよ」
「そうなの」
「ほら、三丁目の渡辺さんとこのマスな」
「雄のあの子ね」
「マスがふらっと走ってる車の方に行こうとしたら」
「危なかったわね、それは」
「リード握られてたけどな」
「渡辺さんになのね」
「渡辺さんがリード引っ張ろうとしたら」
犬を車の方にやらない為にだ。
「その直前にふわりがだよ」
「鳴いたの」
「もう吠えたって言っていい位にな」
そこまでというのだ。
「強くな」
「吠えたのね」
「危ないって言った感じでな」
「そうなのね」
「それでマスも驚いてな」
ふわりに吠えられてというのだ。
「びくってなって動き止めて」
「車の方に行かなかったのね」
「ああ」
そうだったというのだ。
「それでマス助かったよ」
「渡辺さんもリード引っ張ったのかしら」
「そうしてな」
「それはよかったわね」
「ああ、けれどな」
それでもというのだ。
「ふわりが自分よりずっと大きな雄犬に吠えるなんてな」
「それが意外だったの」
「俺も驚いたよ」
マスの様にというのだ。
「本当にな」
「そのことね、ふわり結構気が強いわよ」
「実はか」
「トイプードル自体がね」
犬の種類としてというのだ。
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