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英雄伝説〜黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達〜
第34話
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帝国に所属する正式な騎士――――――軍人として認定されているのだから、一民間組織であるギルドが今の彼女達を取り締まる事は絶対に不可能よ。」

「服役中の”キリングベア”もそうだが”北の猟兵”にしても”中央”と”本国”の”政治的判断”によるものだろうから、どの道ギルド(おれたち)にエースキラーのメンバーについて文句を言う資格はないんだよな…………」

「それは…………」

真剣な表情で意見を口にしたアルヴィスだったが複雑そうな表情を浮かべたエレインと疲れた表情を浮かべたジンの指摘を受けると辛そうな表情で答えを濁した。



「しかし、服役中の”キリングベア”を捜査に加わらせている件を考えると、もしかしたら”キリングベア”と同じように服役中のアリオスもエースキラーのメンバーに加わらせているかもしれないな。」

「ええ。剥奪されたとはいえ、かつては何度もS級を打診されたA級でもトップクラスの遊撃士の上、”剣聖”でもあるアリオスさんでしたら、エースキラーのメンバーとして最適ですからね。」

「あ…………っ!それじゃあアリオスさん―――――ギルドに所属している遊撃士まで”中央”と”本国”に利用されているかもしれないって事じゃないですか!もし本当にアリオスさんもエースキラーのメンバーの一員であることが判明したら、せめてアリオスさんの件の抗議もそうですがアリオスさんにも俺達に協力してもらう為にアリオスさんの保釈中はアリオスさんの身柄をギルドで預かる交渉とかもした方がいいんじゃないんですか…………!?」

ジンとエレインの推測を聞いて厳しい表情で声を上げたアルヴィスは真剣な表情である提案をしたが

「残念ながら、仮にアリオスさんがエースキラーの一員だったとしても、ギルドは抗議もそうだけどアリオスさんの保釈中にギルドがアリオスさんの身柄を預かる交渉も”中央”と”本国”による”政治的判断”によるものを理由に断られるでしょうから、どちらも不可能よ。」

「しかもアリオスは”クロスベル独立国”の国防軍の長官に任命される前にギルドに”退職届”を出しちまったから、厳密に言えば今のアリオスは”ギルド所属の遊撃士”ではないんだよな。仮に退職届をミシェルが受け付けなかった事にしたとしても、レマンの本部の上層部達が既にアリオスの遊撃士の資格を剥奪しちまっているから、アリオスをギルド所属の遊撃士として主張する事すらも不可能なんだよなぁ…………」

「あ…………」

複雑そうな表情を浮かべたエレインと疲れた表情で答えたジンの話を聞くと呆けた声を出して複雑そうな表情で黙り込んだ。

「…………何にしてもやっぱり地道にギルドの情報網を当たっていくしかありませんね。」

「ああ、例の裏解決屋――――――お前さんの昔馴染みなんかも含めてな。」


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