第百二十八話 人は強くなってもその十五
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「本当にね」
「何ていうか」
留奈は眉を顰めさせて言った。
「そんな人と付き合わなかったらね」
「いいわね」
「というかね」
留奈はさらに言った。
「何で暴力振るう人と付き合うか」
「振るわれたら別れないとね」
「向こうが何してきても」
それこそ暴力を振るってもというのだ。
「別れないとね」
「碌なことにならないわよね」
「絶対にね」
それこそというのだ。
「下手したら殺されるわよ」
「最悪ね」
「殴られて蹴られて」
そうした暴力を受けてというのだ。
「そのうえでね」
「大変なことになるわね」
「殺されることだってね」
「実際にあるしね」
「そんな奴は別れても」
留奈はさらに考えて話した。
「ストーカーになるかも知れないけれど」
「それでも別れた方がいいわね」
「ストーカーは犯罪だから」
そうであるからだというのだ。
「警察に言えばいいし」
「そうしたらいいわね」
「間違っても住所を知らせない」
ただ役所の方が相手が見分を偽って住所を教えてくれる様に頼んでか教えてそこから殺人事件に至ったケースがある。
「そうしてね」
「相手に行方を知らせない」
「そうした風にして」
そしてというのだ。
「安全でいられる様にしたらいいし」
「そうよね」
北海道の娘も賛成して頷いた。
「暴力振るう奴とはね」
「そうでもしないとね」
「駄目よね」
「というか暴力振るう奴ってね」
留奈は苦い顔で話した。
「自分より弱い人にしかよ」
「暴力振るわないわよね」
「暴力教師って生徒に暴力振るうけれど」
若しくは自分より立場の低い教師に対してだ。
「歳も体格も自分よりなくて」
「しかも教師と生徒じゃ立場がね」
「全然違うし」
「そう考えたら」
「どう考えても弱いから」
教師から見た生徒はだ。
「教育とか躾っていう名目で」
「暴力振るうのよね」
「殴ったり蹴ったり罵ったり」
その様な暴力を振るってというのだ。
「それでそんな奴はお家でもね」
「やるわね」
北海道の娘は確信を以て言った。
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