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夢幻水滸伝
第三百四十九話 迅速な攻略その八

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「そやからね」
「それでええな」
「ええ」
 デリーロはガーランドに対して頷いて応えた。
「もうそれしかないからね、ほなね」
「トウェインさんの軍にや」
 彼が率いるそれにというのだ。
「このヒューストンの北北西のな」
「カレッジステーションから来るところを」
「丁度ええ具合に今この季節この辺りは雨が多くて」 
 そうであってというのだ。
「そしてや」
「霧も多いわね」
「そこに風水師や幻術師も用いてな」
「環境をこっちの都合によおして」
「目晦ましもしてな」
 そうしてというのだ。
「しかもあそこには森もあるし」
「おあつらえ向きの条件が揃ってるわね」
「アルデンヌみたいな攻勢仕掛けるにはな」
「そうね、天候が悪いと」 
 デリーロはそれならと話した。
「航空隊も動けへんし」
「丁度ええな」
「敵軍は兎角航空戦力が大きいです」
 オコナーもその航空隊、敵のそれの話をした。
「そやからです」
「随分とな」
「こちらもやられました」
「そやからな」
「敵の航空隊が動けへん時にですね」
「攻めるんや」
 ガーランドはオコナーにも話した、そうして自分ノコーヒーを一口飲んで喉を潤してからあらためて話した。
「逆転の為にな」
「トウェインさんを倒して」
「敵の棟梁をな、まさにや」 
 それこそというのだ。
「最後の最後でな」
「逆転ですね」
「そうするんや」 
 こう言うのだった。
「ええな」
「賭けですね」
「そや、賭けも時にはや」
「せんとあきませんね」
「状況次第でな」
「賭けに勝てば逆転で」
「負けたら終わりや」
 そうなることも話した。
「ほんまにな、どっちかしかない」
「シビアですね」
「そやな、しかしどっちかって考えるとな」 
 笑ってだ、ガーランドはオコナーに話した。
「楽やろ」
「オールオアナッシングですね」
「そや、そう考えるとや」
「楽ですね」
「そやろ、ほなな」
「はい、用いられる戦力を全て用いて」
「戦うで」
「わかりました」
 オコナーも頷いた、そうしてだった。
 三人はカレッジステーションの戦力そして他の街や村からも戦力を集められるだけ集めてそのうえでだった。
 最後の攻勢の準備に入った、その時トウェインは戦力が撤退し空城になったカレッジステーションの降伏を受けてだった。
 街に入った、だが。
「これからヒューストンに向かうが」
「何かありますか」
「敵もここまでくるとな」
 こうサンダーバードに話した。
「それこそな」
「劣勢が明らかなので」
「それでや」 
 その為にというのだ。
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