第十五話 発見その十八
[8]前話 [2]次話
「沖縄はそっちでも有名でやすんすから」
「いいな」
まずは獅子王が応えた。
「じゃあステーキにするか」
「そうだな」
「いいわね」
「では今晩はそちらで」
「僕もいいと思うよ」
「賛成だ」
伊賀崎、風花、百地、松尾、加藤も賛成した。こうしてニンニンジャーの面々は夜はステーキを食べることにしたが。
ふとだ、伊賀崎はこんなことも言った。
「父さんもな」
「一緒だったらよかったのにね」
風花が続いた。
「折角だから」
「留守番に残るなんてな」
「残念よね」
「皆で食いたかったな、ステーキ」
「じゃあ帰ったらね」
「父さんも一緒にな」
「ステーキ食べましょう」
兄妹で笑顔で話した。
「そして出来たら」
「母さんもな」
「そう言えばな」
獅子王はここで伊賀崎の兄妹にどうにもという顔になってそのうえで話した。
「お前等のお袋さんも天知家のな」
「ああ、あちらもな」
「滅多になのよね」
「家に帰らなくてな」
そうであってというのだ。
「会った人もな」
「ゴセイジャーでもな」
「いないみたいね」
「それでな」
獅子王はさらに言った。
「俺達もな」
「母さんに会ったことってな」
「滅多に帰って来ないしね」
「ちょっと記憶にないな」
「そうなんだよね」
松尾も言ってきた。
「僕達も叔父さんにはいつも会ってるけれどね」
「それでもな」
「お母さんにはね」
「滅多になんだよね」
「不思議なことだが」
加藤も首を傾げさせて言う。
「叔母さんも親戚なのにな」
「いや、子供の俺達だってな」
「ここ数年殆ど会ってないから」
「顔は忘れてないけれどな」
「前に会ったの何時だったかしら」
「離婚していませんね」
百地はその可能性を真剣に考えた。
「叔父さんもお部屋いつも用意されてますし」
「それはないよ」
「だから安心してね」
「母さん忙しいだけだよ」
「お仕事でね」
「いや、天知家の奥さんといい」
タキガワも言った。
「不思議なことですね」
「一家の母さんが滅多に家に帰らないってな」
「珍しいことね」
「そうでやんすね」
こうした話もしてステーキも食べた、そして那覇市でドクターマンを探すのだった。
第十五話 完
2024・3・23
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ