第8話:あらゆる意味で足りない……
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ぁー……
こうなってしまっては、コソコソ隠れて付いて行く事が出来ぬ。
しかも、父上はムソーウ王国の国王だ。知らぬふりして静かに逃げるって手は使えない……
ここは……駄目もとで説得するしかない!
「父上!」
「ドウカァーもドウカァーじゃ!お前がついていながら、何じゃこのオラウの体たらくは!」
豊臣秀吉の話を聴けぇーーーーー!この馬鹿熊ぁーーーーー!
父上……その耳は飾りか!?
人間は口と目と鼻だけでは生きていけないと言うのに!
が……そんな豊臣秀吉の心の声は、豊臣秀吉の口から外へ出る暇を与えてくれる事は無く……
ひたすら突撃とは真逆な戦術を繰り返して来た豊臣秀吉と、それを止められなかったドウカァーへの説教に没頭する父上。そこに異論を挟む暇無し……
こりゃあ……エイジオブ帝国の様な魂胆見え見えな接待戦法だけで圧勝出来るのも無理ないわ……
で……その結果が……
父上が複数の銃声に押される様にうつ伏せに倒れた。
その銃声を指示していたのは……やはりあの白服!
「エイジオブ帝国の新たなる住民方!狙うはオラウ・タ・ムソーウですぞ!アレを倒せば、エイジオブ帝国の安泰は100年増えましょうぞ!そうなれば、貴方方の幸福は一生続くのです!」
白服のその言葉に……かつてムソーウ王国の兵士だった裏切り者達が一斉に豊臣秀吉に銃口を向ける。
「やはりこうなったか……だから豊臣秀吉は無謀な突撃をしたくなかったんだ!」
まさか、ここまで豊臣秀吉が予想した『最悪』をここまで忠実に再現するとは……父上、貴方はやはり無知な愚将です!
しかも、
「何をしておるのじゃ……何故この様な事を……」
まーだこの状況を呑み込めておらんのか父上は?
白服もそれを察したのか、父上を嘲笑う様に言い放ち追った!
「何って、この我々が間違った道を進んでしまった者達を説得し、正しい道へと導いたのです」
「導いただと……そんな馬鹿な……」
父上は目の前の最悪をまだ信じておられぬ様だ。が、これが単なる悪夢であったらどれだけ良かった事か……
で、私がやる事はと言うと、
「導いた?そそのかして不義を犯させたの間違いでは?」
私のこの言葉に反応したのは、白服ではなく裏切り者達の方だった。
「不義だぁ?こっちはお前達の正義のせいで、何回死にかけたか知ってんのかぁ!ただの箱入り風情がぁ!」
その直後、豊臣秀吉はある者を発見して勝ち誇った笑みを浮かべてしまった。
「とにかく……豊臣秀吉を裏切った代償は、必ず支払って頂きますわ」
その直後、巨大な光球から無数の矢の雨が放たれ、裏切り者達を一掃する。
その光球を放ったのは、私の姉上でムソーウ王国第二王女
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