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神々の塔
第六十八話 高位の神霊達その二

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「自分かてな」
「斉天大聖さんとやな」
「戦うなんてな」
「想像出来んかったかな」
「それがな」
「斉天大聖さんと戦う時も」
「近付いてるわ」
 そうなってきているというのだ。
「凄いことにな」
「それ言うとわいもや」
 トウェインは自分のミョッルニルを見て羅に言った。
「トール神っていうとな」
「北欧の神々でもかなり高位やな」
「主神ヴォータンの義兄にあたって」
 ヴォータンの正妻フリッカの兄であるのだ、多くの話ではオーディンの息子となっているが実はそうである様だ。
「一時は主神やったらしいな」
「北欧の神々の」
「それで雷と豊穣を司る」
「北欧でもかなり高位の神様や」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「この塔でもな」
「かなり高い階にいてはる」
「そのトール神と戦うとか」
 そう考えることはというのだ。
「到底な」
「考えつかんかったか」
「自分と同じや」
「想像出来んかったな」
「何万階もあって」
 それだけの高さでというのだ。
「それでや」
「踏破を目指してもやな」
「そんな遥か先のことまでな」
「考えられへんな」
「一階一階の踏破も」
 これもというのだ。
「大変なのに」
「それやのにやな」
「とてもな」 
 それこそというのだ。
「想像出来るか」
「無理か」
「わいはな、というか人がな」
「何万階もの塔の上の方までな」
「考えられるか」
「どうしても目先の階にやな」
「神経を集中させて」 
 そうしてというのだ。
「考えもな」
「同じやな」
「そや、集中させて」
「やってくな」
「そうするもんやからな」
 人はというのだ。
「とてもな」
「考えられへんな」
「ほんまな」
 そうだというのだ。
「そんなもんやろ」
「大体何万階とかな」
 メルヴィルは自分のタスラム、その神具の本来の持ち主とされるケルトの神のことを考えつつ羅に言った。
「それだけでや」
「滅茶苦茶でやな」
「それでや」
「そのこともな」
「とてもな」 
 それこそというのだ。
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